ホームレスを拾いました

No.18 ページ18

玲於の順番が回ってきた。


少し緊張しているようだけど、踊り出したら別人のようだった。


『このまま…離れていっちゃうのかな…』


そう考えたら何か寂しくなってしまった。

玲於が独り立ちするのはいい事なはずなのに。









一通り、みんなのダンスが終わり合格発表がされる。審査する人が紙に名前を書いていて、直人さんが発表する。


直「はーい、みんな集まってー。」


直人さんの号令にみんな直人さんの前に集まる。


直「名前呼ばれた人は次から上級クラスです。まず、白濱亜嵐。」


亜「はい！ありがとうございます！」

直「関口メンディー。」


メ「はい！ありがとうございます！」

直「小森隼！」

隼「はい！ありがとうございます！」



玲於の名前が呼ばれない。


でも、玲於は精一杯頑張ったと思う。


直「最後に、佐野玲於！」


「…え？」


玲於の名前が呼ばれた。


直「佐野玲於！」


「はい！ありがとうございます！」


私も嬉しくなってしまい、目に涙が溜まる。



直「はい、解散！」


残念ながら落ちてしまった子がみんな帰っていき、合格した子達が残った。

直「よし！合格祝いに焼肉行くぞー！」


隼「やった！直人くんの奢り！？」


亜「やったー！いっぱい食べよっと！」


そんな話をしていたので、帰る準備をしていると、玲於が近づいてきた。


「A、今日これからみんなと焼肉だって。」


『玲於、おめでとう。みんなと行っておいで！私は先に帰ってるからね！終わったら連絡ちょうだい？迎えに行く！』


直「Aも強制参加なー」


『え？』


私は何もやっていないのに、強制参加なんていいのだろうか。


みんな、嫌がったりしないかな…



少し話をしてみると、みんないい子で、嫌な顔してる人は誰一人いなかった。

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