無愛想なキミ2 (ページ41)

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No.90 龍友side ページ41

Aが病院に運ばれてから3週間が経った。

俺は毎日Aの病室に通っている。

龍「なぁ、A。一ヶ月後やで、結婚式。」

俺はAの手を握って伝える

龍「結婚が決まってからバタバタやったな。挨拶もして、式場決めて、ドレスも決めたよな。」

話してると涙が出てきそうになる

龍「3着のうちの1着は俺にも秘密にするって…楽しみにしてるんやで？…っ…Aがおらんと…結婚式も出来んやんか…」

ピクッ

微かにだけど、Aの指が動いた

急いでナースコールを押して先生を呼んだ

一度部屋を出てくださいと言われ、部屋を出た。

しばらくしてから先生が出てきた

先生「Aさんは意識を取り戻しています。もうすぐ目が覚めると思いますよ。」

龍「ほんまですか！？」

それを聞いた俺は、すぐにAに駆け寄った。

龍「A…俺ここにおるからな。…寂しいからはよ起きてな！」

そう伝えて、ずっと手を握りしめた。

あれから2時間がたった。

『ん…』

龍「A！？」

『…りゅ…と』

龍「起きたんやな！目覚めたんやな！」

『ん…おはよ…』

そう言って弱々しく笑うAを見て涙が溢れた

再びナースコールを押して先生を呼び、もう大丈夫の一言で安心した

龍「A、もう3週間も寝てたんやで。」

『…そうなの？』

龍「うん、ほんまに寂しかった…」

『私ね…夢でみんなと話してたの。色んな事…仕事の事とか…龍友とのこれからの事とか…さっきも龍友に呼ばれたの…こっちだよって…』

龍「A…」

『結婚式…楽しみだね！』

やっぱり俺にはAしかいないって改めて思った

こんなに辛い状況やのに、弱々しくも笑うAを見て

今度こそは全力で守りたいと思った。

その後みんなが来て、隼も大泣きで、珍しく涼太と玲於も泣いてて

Aは幸せ者やなって思った。