No.19 ページ20
ある日の昼休み。
休憩がてら缶コーヒーを飲んで休憩スペースで休んでいると、
「あの…」
『?はい…』
振り向くとそこには後輩の女の子。
「あの!涼太くんと玲於くんと隼くんと仲良しですよね!」
ただの先輩後輩の仲だけど…
『はい。』
めんどくさいから返事をしておいた。
他の人よりは仲良いと思うし。
「あの中に付き合ってる人はいるんですか??」
首を傾げながら聞いてくる姿を見て、
この子は男にモテるんだろうなーなんて考えてしまった。
『いや、まったく。』
「そうなんですか!わかりましたぁ!」
明らかに声のトーンが上がっていて、可愛らしくニコッと笑ってどこかへ走っていった。
『恋かねぇ。』
恋なんてしばらくしていない。
出会いが大切だと思い、会社の仲良い後輩に誘われた合コンに参加したこともある。
その時にみんなが狙っているであろう、イケメンくんに
「あんたの見た目、点数で言ってやろうか?20点だよ。それでもいい点数の方だよ!笑」
なんて言われた。
まあ、着飾ってる自分に好意を寄せてもらっても嬉しくないから、いつも通りメガネで参加したんだっけ。
しかも仲良いと思ってた後輩も、そのイケメン君の発言を聞いて私を見ながら大爆笑してたっけ。
それを見た瞬間、あー、私は引き立て役だったんだってわかったんだよなー。
それからというもの、出会いを大切にしようとも思わないようになった。
そして自分の事を隠すクセがついてしまった。
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はら - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年5月28日 8時) (レス) id: 3c3663544c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあ | 作成日時:2018年5月28日 0時