公 認 悪 女 [ハイキュー]

その19　禁句とは ページ21

no side

「見山…どうしよう…思ったよりやばそうなんだけど……」

「馬鹿っ……」

沈黙空間となっていたそこに､その声は予想を遥かに越える伝わり具合だった。

「ひっ…」

青城のメンバーから、岩泉から、及川から、敵意を感じ取り、怯える桃崎｡

「桃崎サン､君がやったで合ってるかな？」

戻ってきた黒尾がニコニコしながら言った｡普通に睨まれた方がまだマシだと桃崎は思った。

「あの…私は……」

「見山サンも共犯だよね」

花巻が低い声で言った。

「違っ……私は止めたんですっ！」

「ハッ？何言ってんのよ！方法まで教えといて！」

「とにかく、私は悪くない！！」

「私だって！！」

目の前で繰り広げられる幼稚なやり取りに、誰も言葉を発することが出来ない。

「うわー、低レベル」

月島が嘲笑うように冷めた目を向けた。

「逆に聞くけど、じゃあ何であんた達はあんな悪女をそこまで信用する訳！？」

開き直ったか。呆れで皆何も言えない。

「ポンポン悪口言うし、自分が可愛いと思ってるし、すぐ人を馬鹿にする！」

「いい加減に……」

「何より、あんな貧乳！！！」

パキン……その音がした方を全員が振り向く。

そこには、風呂上がりらしきAがいた。…手には折れたスプーン。

『スプーンは弁償します。

ちょっと怒りで……あはは』

マスクをしていてこの迫力は一体なんなんだ。

その場の誰もがそう思った。

((あー、アイツ終わった))

青城メンバーは大丈夫そうなAを見て、安堵と共にそう思った。

『誰が、』

その場の全員が気迫に押された。

『貧乳だって？』

「「(そこ！？)」」

「(Aさんに貧乳は禁句中の禁句だからなあ)」

「(事実だけど)」

その20　制裁とは→←その18　堕落とは

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す