きみとぼくと【∞／短編集】6

おんなじおもい【橙×緑】 ページ28

隆平Loveな紫＋緑さん リクエスト


今日は俺の恋人がうちに来る。



最近とても忙しくしている人やから、久しぶりにのんびりできることが嬉しくて嬉しくて。



カーペットの一部と化してしまった元座椅子の上に胡座をかいて、ご飯何作ろうかな、って考える。



お酒は控えた方がいいやろ？

マルちゃんは煮込む系は自分で作れるから…



和食作ろうかな〜なんて思いついて


早速スーパーに材料を買いに行って



鼻歌交じりで調理に取り掛かる。




ちょうどマルちゃんが来る15分前に全て作り終えて、

大きなミスに気付く。



味噌汁作んの忘れてた…



慌てて冷蔵庫を覗いたら、まさかの味噌がない。



この前に味噌煮込みうどんを作ったとき、切らしていたのを忘れていた。



今から買いに行くにしても、マルちゃんとすれ違いになってまうかもしれへんし…



うんうん悩んでいたら、インターホンが鳴る。



マルちゃん、来ちゃった。




とりあえず謝るっきゃない、と思って玄関を開けると



大きな保温ジャーを持ったマルちゃん。




緑「マルちゃん？なにそれ？」



橙「粕汁！よかったら飲むかな〜と思って…」



驚きと、こんなところまで繋がってるんやって嬉しさで



保温ジャーごとマルちゃんを抱き寄せる。




久しぶりに鼻腔をくすぐる彼の匂いが心地よくて。




ふたりで向かい合ってゆっくりとご飯を食べて



【幸せ】ってこういうことなんだな、なんてちょっと照れくさいことを考える。



無意識ににやけているであろう俺の顔をまじまじと見つめて、ふふっと微笑む。



その顔は、美しい。




緑「どうして笑ってるん？」


橙「いや、俺も幸せやなぁって。」



マルちゃんも幸せだって思ってくれてることが嬉しくて。



俺も、ってことは俺の思ってたことが見透かされてて


それがまた、愛おしくて。





俺らには、これ以上なにもいらない。





温かいご飯と、暖かいマルちゃんの笑顔さえあれば



どんなことだって、きっと乗り越えていけるんだ。




緑「マルちゃん？デザート食べる？」


橙「食べる！なになに〜？？」




大好きだよ、マルちゃん。

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