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1ページ【紫×橙】 ページ22

橙「あーあ、雨が降ってしまいましたねぇ」


何処となくいつもと違うイントネーションで話す丸の隣を歩く。



残念そうに上を見上げて


傘越しに桜を覗く丸は、美しく見えた。



橙「どうしました?


ボーッとしてはりますよ。」



不意に俺の顔を覗き込む心配そうな顔が可愛くなって



心が揺れたのを誤魔化して目をそらす。




紫「いや、お前、いつもより京都弁強いな、って」



橙「え、そうですか?


ふふ、やっぱり地元に帰ると違いますね。」



ふわっと笑ってのんびりと言う。



珍しく1日オフが入ったと思ったら


丸からそこを空けておくように言われて


何かと思ったら、京都に連れて来られた。




丸曰く、「色々お疲れさんサプライズ」らしい。




なんのこっちゃよくわからんけど、気持ちは伝わってきた。



最近忙しくて2人で旅行なんて事も久しぶりで。




紫「そういや、お前今稽古中なんちゃうの?」



橙「この日はずっと前から空けててん。


信ちゃんと旅行行きたくて、でも信ちゃん忙しいやろ?


春なら色々改変入るからスケ押さえやすいかと思って。」



紫「そうやったんや。


丸やって大変やろ?ごめんな。」



橙「謝らんとってください、俺が来たかったんですから。


あ、ここです。入りましょ!」



立ち止まったのはそば屋さん。



店に入った瞬間に感じる心地の良さ。




案内された席に座って、丸の優しい顔を見た途端



凝り固まった黒くて硬いものがフワッと溶けていくように



俺は楽になって、泣きそうになった。




橙「時間に追われないで食べるご飯、久しぶりやろ?


お疲れ様。」




俺が無意識に求めていたものを



丸は全て理解して、実現してくれる。




俺の大事な大事な、パートナー。




今日だけは仕事なんか全部忘れて、この時間を噛み締めよう。




きっと彼が、導いてくれるから。





俺の人生にまた、かけがえの無い1ページが刻まれた。

言の葉【黒×紫】→←分かってた【青×緑】



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丸山田(プロフ) - さくらさん» さくらさん、ありがとうございます!私は山田推しですが、雛マルもついつい書いてしまいます…笑これからも読んでくださるとうれしいです(^ ^) (2016年5月21日 15時) (レス) id: 19824c8246 (このIDを非表示/違反報告)
丸山田(プロフ) - 優子さん» 優子さん、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします(^^) (2016年5月21日 15時) (レス) id: 19824c8246 (このIDを非表示/違反報告)
丸山田(プロフ) - ☆マル☆さん» マルさん!ありがとうございます…!只今実習中で更新が怠ってしまっていますが、もどって来たいと思いますので是非読んでください(^ ^) (2016年5月21日 15時) (レス) id: 19824c8246 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 最初から全部読みました。私は丸ちゃんが大好き!でも他のメンバーさんもそれぞれが素敵で、大好きなグループです♪ 残酷な祈り【黒×橙】 、愛と愛のせめぎ合い【紫×橙】 は好きな作品です!どのコンビも好きですが、紫×橙コンビは私の中でイチバン好き!なんです。 (2016年5月16日 10時) (レス) id: 9362b4fa96 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。全部良かったです。体調には気をつけて下さいね。 (2016年3月20日 13時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:丸山田 | 作成日時:2016年3月12日 23時

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