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愛してると言って【黄×緑】 ページ3

緑「亮ちゃん、お疲れ。」


黄「…ん、お疲れ。」



収録終わり。


俺は亮ちゃんに声をかけて、一緒の車で帰る。


付き合ってから早2年。




お互いがお互いの存在に慣れてしまって


気持ちを確かめ合うなんてことはなくなった。



20年近く一緒に居て、2年も付き合ってたら仕方ないのかもしれない。



でも、それでも


俺は今、寂しさを抱えていた。




亮ちゃんに嫌われてはいない


それは確かだ。でも、





もっと亮ちゃんに愛されたいんだ。



いつものように亮ちゃんのうちで降りて


いつものように俺が料理作って


いつものように亮ちゃんがお風呂の用意して


2人で無言でご飯を食べて


順番にお風呂に入って


ぼんやりと過ごす。



俺はモンハンして、亮ちゃんはギターを弾く。



一緒に居るのに、目すら合わない。





無言で居られるのが心地いい



それもあるかもしれない。でも、



今はなんだか辛い。




緑「亮ちゃん?」


黄「ん、どした?」



ほら、今だって


顔をこっちに向けることさえしてくれない。




こうやって恋は冷めていくのだろうか。


ぼんやりとそう考えてしまった。





俺は亮ちゃんが好きで、大好きで



付き合っていられる今が幸せで



でも俺の気持ちが大きすぎる気がして



…とうとう釣り合わなくなってしまったのかな。




俺は亮ちゃんに気づかれないよう



そっと涙を拭って



自分の荷物をまとめて



合鍵をそっとテーブルの上に置いて




緑「さよなら、ごめんな、亮ちゃん」




振り返らずに家を出た。






いま、衝動的にしてしまった行為は



数日の自分自身を相当苦しめるってこと



とっくの昔に気づいてた。




でも




さらにその先を見据えれば、これでよかった気もする。



このままじゃ、いずれ別れが来ることは避けられない。



それなら、まだ冷静さを失っていない今



別れを受け止めるべきだったような気がした。




亮ちゃん、愛してた。





なんとなくタクシーを拾う気にもなれなくて



ゆっくりと歩いて家に帰った。




鍵穴に鍵を差し込んで、ドアを開ける。




明かりがついている。




朝、消し忘れちゃったんやな。



今日は朝からどんよりしてて暗かったから。




どうしよ、もう一回シャワー浴びよっかな…




別れたことを受け入れたくなくて




ぼけっとした意識の中、のろのろと歩く。

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丸山田(プロフ) - さくらさん» さくらさん、ありがとうございます!私は山田推しですが、雛マルもついつい書いてしまいます…笑これからも読んでくださるとうれしいです(^ ^) (2016年5月21日 15時) (レス) id: 19824c8246 (このIDを非表示/違反報告)
丸山田(プロフ) - 優子さん» 優子さん、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします(^^) (2016年5月21日 15時) (レス) id: 19824c8246 (このIDを非表示/違反報告)
丸山田(プロフ) - ☆マル☆さん» マルさん!ありがとうございます…!只今実習中で更新が怠ってしまっていますが、もどって来たいと思いますので是非読んでください(^ ^) (2016年5月21日 15時) (レス) id: 19824c8246 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 最初から全部読みました。私は丸ちゃんが大好き!でも他のメンバーさんもそれぞれが素敵で、大好きなグループです♪ 残酷な祈り【黒×橙】 、愛と愛のせめぎ合い【紫×橙】 は好きな作品です!どのコンビも好きですが、紫×橙コンビは私の中でイチバン好き!なんです。 (2016年5月16日 10時) (レス) id: 9362b4fa96 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。全部良かったです。体調には気をつけて下さいね。 (2016年3月20日 13時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:丸山田 | 作成日時:2016年3月12日 23時

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