きみとぼくと【∞／短編集】6

先へ【黒×紫】 ページ16

黒「イヤや。」


紫「どうしたん急に。」


黒「いつもの木曜日や無くなってしまうやんか。」



ああ、そっか。



ずっとずっと前から、木曜日は横と俺が2人で顔をあわせる日やったからな。



レコメン卒業した時も、ヒルナンデスがあるから会えてたし。



紫「なんか、寂しなるなぁ。」



黒「べ、別に寂しいって言いたいわけや…」



紫「ならなんで目ぇ見ぃいひんの？笑」



黒「ほっとけ。」



素直やないなぁ。



俺と会えへんで寂しい、て言えばええのに。



紫「俺は、やっぱり寂しいな。」



黒「…俺もそう。」



紫「どっちやねん。」



黒「…残される方が、怖いねんで？」



分かっとるよ。



俺は見送る方でもあったから。



紫「なんかあったらすぐいいや？



一番分かっとるのは俺やから。」




黒「ん、分かっとる。」



ホンマは、なんも心配することはない。



やって横やから。



黒「お前こそ、メンバーとやる仕事減るやろ。



無理すんなよ？」



予想外の言葉に驚いた。



仕事減って楽になるやろ？って言われるもんやと思ってたから。



紫「まぁ、な。


俺なりはやってみるわ。」



黒「さすがヒナやな。」



こんなにシンプルに褒められたのはいつぶりやろう。





なんとなく気恥ずかしい雰囲気の中、









紫「ありがとう、ヨコ。


これからもよろしくな、」





俺の無意識の言葉は、真っ白な横を真っ赤に染めた。

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