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「え、何?」
「何?じゃないよ。本当に日葵は何も覚えてないんだね」
そう言って男二人に見下されてなぜか少し肩身が狭いような。
「日葵は昔からすぐ顔に出るんだから、そんな日葵にさとみくん付きっきりだったでしょ?ゲームだって僕とちょっとしたらすぐ日葵のとこ行ってコントローラー握らせてあげてたじゃん!」
「え!?そうだっけ?私、二人とゲームした記憶そんなに無いんだけど・・・」
「そりゃしてねぇし。お前がゲームわかんないって泣くから違う遊びしてたろ」
「えぇ!?」
だから二人と遊んだ記憶はあるけど、ゲームした記憶はなかったのか。
「日葵は昔から割とお姫様ポジだったと思うよ」
「なにそれ?」
「さとみくんがすぐ日葵の言うこと何でも聞いちゃうから、僕もそれに従うしかなかったんだよね。そうやってさとみくんが甘やかしたから日葵が鈍感になって、結局自分の首絞めたんだよ」
「それだけは後悔したわ」
なんか地味にディスられてない?
「僕だって、男同士だから優先されるかなって思ってた時期もあったよ?お互いゲーム好きだし、ゲームしようって言えば日葵に勝てると思ってた。けどさ、さとみくんは結局日葵に呼ばれたらそっちに言っちゃうんだよね。僕、日葵にもさとみくんにも嫉妬してたんだから!」
「ころちゃん嫉妬なんて可愛いね」
「まぁね。で、結局二人付き合っちゃうし、また僕ボッチ!!」
そう言って悔しそうにキーッと唸る。
「ころちゃんだって彼女作ればいいじゃん」
「ほしいけど!彼女と二人はまた別じゃん・・・」
ころちゃんは寂しそうに眉を寄せた。
ころちゃんは昔は悪ガキで少し苦手だった。
いつも私のこと狙ってくるのに、さとみがいると何もしてこなくて、ズルいって思ってた。
でも、中学入ったらすごく優しくて、バレンタインのチョコも笑いながらだけど食べてくれて、「来年頑張れ」って言ってくれた。
ころちゃんは素直で時々セコいけど、本当は優しくていい人なんだよね。
私は思わずころちゃんを抱きしめた。
「大丈夫!私たち3人で幼馴染だもん!!私達が付き合ってもそれは変わらないし、ころちゃんのこと邪魔だなんて思わないよ。これからも一緒に遊ぼうね」
「日葵・・・!!」
もう泣き出しそうなころちゃんがハグを返そうとしたその時、私の体が後ろに引っ張られた。
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まるたちばな(プロフ) - アカリさん» バレバレですね笑 (2021年6月10日 1時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
まるたちばな(プロフ) - ふさん» 頭はいいので、わざと外してます笑 (2021年6月10日 1時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
アカリ - あ、さとみくん絶対狙ってやってるな…? (2021年6月9日 16時) (レス) id: a59834cb62 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - さとみくん逆に低いとこいくなんてすげぇww (2021年6月8日 23時) (レス) id: 31f90d92ba (このIDを非表示/違反報告)
まるたちばな(プロフ) - さのさん» チリソースと悩みました笑 (2021年6月7日 0時) (レス) id: de1186ee03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるたちばな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/marutatiba1/
作成日時:2021年5月29日 7時