44 ページ43
Aが目覚めたのはそれから１ヶ月後だった。
ここまで目が覚めない原因は不明であり、一時はもう目覚めないのではないかと生徒たちの間で噂されていた。
毎日あとが絶えないお見舞いにマダムポンフリーは少しばかし嫌気がさしていたかここまで目覚めないと流石に生徒たちの見舞いを止めることは出来なかった。
眠りについてから1週間程でAの両親が仕事から飛んで駆けつけてきた。1度家に帰ることも考えたが、仕事で家を開けてしまうため、ホグワーツ出みてもらうことをお願いしたのだった。
『あれ、ここ』
重たい瞼とぼやける視界
Aがベッドから動いた小さな音を聞いただけでマダムポンフリーは飛んできた。
｢シャックルボルトが！ミスター・シャックルボルトが目覚めました！！｣
ホグワーツ中にそれはすぐさま伝わった。
やっと目が覚めたと。
Aはホグワーツ中の人気者だったため、彼の目覚めを誰もが待ちに待っていたのだ。
ハーマイオニー、ロン、ハリーはハグリッドから聞き出したニコラス・フラメルの事で頭がいっぱいいっぱいだった。
それ以上にAが目覚めないことも頭の中を占めていた。
授業を受けて、Aの見舞いに行き、ニコラス・フラメルのことについて調べる。これがルーティーン化していた。
そんな時、生徒のひとりがAが目覚めたと呟いた。
3人は顔を見合せてすぐさま本を閉じ医務室へと走る。
やっと、やっとAにあえるんだ。
｢A！！！｣
『ハリー、ハーマイオニー、ロン 』
いてもたってもいられなくて、ハリー達はAに抱きつく。
｢僕、僕、Aが、｣
ロンは上手く言葉が出ずに涙だけが大量に溢れている。
いつも饒舌なハーマイオニーも、今は泣くのに精一杯で時々ヒクヒクとしゃっくりを上げて泣いている。
ハリーも心の底から嬉しかった。クリスマスが近づいてきても目が覚めないAを日々の生活に支障をきたすぐらい心配していた。何よりも、ハリーが見た夢の中の少女がAを1ヶ月も眠らせたのだとハリーは思っていた。
あんなにも恋焦がれた少女が今や1人の親友の命を狙う敵となる。
ハリーはもちろんAの方が大事だった。当たり前だ。初めてできた友人であり、憧れの存在でもある。
｢A、久しぶり！｣
やっとのことで出た言葉はもっといい言葉があったと思うほどに簡素だった。
あまりことを理解していないようだけれど、Aもそれに合わせてニコリと笑って言う
『みんな、久しぶり』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 137人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あずき(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！！！！落ちとかって決まったりしてますか？ (2023年1月31日 0時) (
レス) @page31 id: 452ba847db (このIDを非表示/違反報告)
まるものぷ(プロフ) - フォールさん» 私も大好きな小説なので気がつけばたくさん更新してしまいます笑頑張ります！ (2023年1月29日 21時) (レス) id: c6b5f1ed5f (このIDを非表示/違反報告)
まるものぷ(プロフ) - 真昼さん» とても嬉しいです。ありがとうございます！ (2023年1月29日 21時) (レス) id: c6b5f1ed5f (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - この小説に出会えて良かったです！まだまだ序盤の方だけどとてもおもしろいです！どうか主様のペースで最後まで筆記し続けて頂けると幸いです！頑張ってください、応援してます！ (2023年1月28日 21時) (レス) @page13 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - この先、どうなっていくのか楽しみです！最後まで応援しています！！ (2023年1月28日 8時) (レス) id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やまびこ | 作成日時：2023年1月27日 1時
