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レオとはぐれた。
レオがどこかに消えた。というより俺がいつもは乗らない気分でどっかに行ったが正解だ。
何かわからないけど、歩いた方がいい気がしてレオを待つことをせずに歩いた。
ここの館内は広いなぁ。なんて思いながら半分意識か途切れながら歩いていたら、誰かとぶつかった。
あ、丁度いい。疲れたから乗っかろ。
なんて自分よりもふた周りくらい小さい体が寄りかかるにはちょうど良くて、頭の上に自分の頭を乗せる。
いい匂いだな。
なんか安心して眠くなる。
しかもちょうどいい感じに背中をトントンされてるし気持ちよく寝れそ、、
『ちょ!どきなさいよ!』
いい睡眠が出来そうなタイミングで思いっきり引き剥がされる。
その時、ぶつかった相手の顔を初めて捉えた
「『あ、レオの好きなアイドルだ/トラップが上手い凪 誠士郎』」
2人の声が重なる。
俺の事知ってるんだ。
なんて思いながら、顔を見つめる。
基本的に女の子の顔なんて意識して見た事もないし今まで興味もなかった。
だけど、この子は自然と見ちゃう。というか魅入っちゃう。
じっと見ている俺の事を向こうもじっと見返す。
無表情でいる顔は気持ち悪いくらいに整っていて本当に命が吹き込んでいる同じ人間なのかと疑いそうになる。
まつげ長いし、目は光を集めてキラキラ宝石みたいだし、唇なんか、、
『ちょっと、人に乗っかった次は人の顔まじまじと見て忙しい人ね』
あれ、俺何考えてんだろ。アイドルちゃんに話しかけられてハッとする。
俺、キモイな
『ねぇ、話聞いてる?』
さっきとは打って変わってしかめっ面の表情
「アイドル」
『は?』
次は拍子抜けしたような顔
「日本一のサッカー選手のお嫁さんになるためになったの?」
『え?あ、そうだけど』
次はなにおまえ聞いてんだ。みたいな顔をする。
それは俺も自身も驚いてる。
「じゃあ、俺が日本一になったら俺のお嫁さんになるの?」
『まぁね、』
「俺の事知らないのに?」
その言葉に、少し考えた顔をする。
『ここにいて日本一のストライカーを目指してるならその日までに仲良くなってるわよ。一緒に生活してるんだから』
「そっか。」
『いきなり何よ。』
「いや、俺も分からない」
『はぁ!?』
その返事に面白くなって少し笑う
『笑う要素ある?今ので』
なんて俺に聞いてる間にずっとコロコロ表情が変わる
面白いな。
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(名前)(プロフ) - 😎👍 (2023年1月17日 19時) (レス) @page12 id: 6868ad981d (このIDを非表示/違反報告)
もも - めっちゃおもしろいです!最高や…。 (2022年12月28日 16時) (レス) id: 010901fb4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまびこ | 作成日時:2022年12月22日 23時