▽(小松田side) ページ32
宿題を混ぜてしまったことに加えて、学園内を監視していた曲者をわざわざ逃してしまった僕は先程、散々怒られてしまいました。門の前を掃除しようと箒を持って、僕はとぼとぼと歩きます。
「喜三太くん、Aちゃん……大丈夫かな、僕のせいで…………」
さっきの先生たちの会議で二人には六年生の課題を渡してしまったことが分かりました。そして二人とも、まだ忍術学園には帰っていていません。久々知くんでも傷だらけになって帰ってきたのに、二人がどうなってしまうのか心配で仕方ありません。
門の戸を開けると、地面に矢が突き刺さっていました。矢文のようです。2枚の紙が結び付けられています。
「なになに…………これって!」
僕は中身を見た途端に血相を変えて、学園長の所へ駆け込みました。学園長先生は残りの先生方や上級生と一緒に、園田村での計画を練っていました。
「学園長せんせーい! 大変です!」
「何かね小松田くん。今忙しいんじゃが……」
片目だけ開けてこっちを見る学園長先生。僕は震える手で手紙を掲げました。
「これ、Aちゃんの手紙です!」
「「「何だって!?」」」
先生や上級生が驚いています。学園長も両目を開けました。僕は彼らに手紙を見せます。
「諸事情により忍術学園には行けません、心配いらないので探さないでください────って何だこれ。肝心なことが何一つ伝わってこないぞ」
七松くんが訳が分からないという顔をしています。僕にもさっぱりです。
「しかし課題はしっかりこなしているようだな。他のことに巻き込まれたということか」
呆れたように立花くんは息をつきます。
「うーむ、しかしAは四年生の中でもしっかりしておる。本人が大丈夫だと言うなら大丈夫なのじゃろう。小松田くんや、Aの両親に手紙を出すから待っててくれ」
「分かりました!」
よかった、Aちゃん六年生の課題をこなせたんだ。
今はどこにいるか分からないけど、きっと帰ってくるって信じているよ。みんな帰りを待っているからね。
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メロンパン(プロフ) - みんながわい”い”ーー!!!😭 (2022年11月3日 20時) (レス) @page16 id: c77e52a74c (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - あいさん» ありがとうございます……! (2022年4月27日 0時) (レス) id: af895ee0d7 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 初コメです!! これ面白いです! 続き頑張ってください (2022年4月13日 8時) (レス) @page44 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - 愛衣さん» 愛衣さん、いつもコメントありがとうございます!読んで貰えてこその小説ですので、愛衣さんのような方がいてくださって本当に嬉しいです(*^^*)コロナに負けずに頑張りましょうね!これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2021年6月18日 23時) (レス) id: 53993a59b7 (このIDを非表示/違反報告)
愛衣(プロフ) - 長くなって申し訳ございません!!これからもずっと応援しています!大好きです!!!!更新頑張ってください!! (2021年6月18日 22時) (レス) id: 67408eab69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まみむー | 作成日時:2021年6月5日 19時