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「AAはいるか！」
そこには記憶にあるよりもずっと大きくなり、そして恐ろしくなった七松先輩の姿が。教室をぐるっと眺め渡した瞳が、お面越しに私の目とピタリと合う。口がゆっくりと笑みの形に変わった。
『いません！』
獲物の本能に迷うことなく従い、私は窓の外に飛び出した。心臓が浮くような感覚。膝を曲げて着地の衝撃を和らげ、そのまま地面に転がる。
まだ来る。そう感じた私は振り返ることなく駆け出した。よりにもよってくノ一教室が離れている。平地を行けば簡単に追い付かれるだろう。
渡り廊下で校舎の中に入ると、すぐさま屋根裏に飛び上がる。狭くて暗いがよく知った道だ。息を殺して下手に下の者に感づかれないよう、慎重に移動する。
そして最短距離でくノ一教室に向かえるであろう廊下に降りる。勿論、下に誰もいないことを確認してからだ。それなのに…………
「見つけた！」
『ぎゃああああ！』
なんでうしろにいるの。
『な、七松小平太先輩……………………』
へにょへにょの声しか出ない。腰に手を当てた七松先輩は愉快そうにこちらを見下ろしていた。
『どうして、ここが分かったんですか』
「勘だ！」
もーいやこの人。そんなの対策のしようがない。突然先輩が手を伸ばした。そして何したと思う？ 私は分かったよ、体育委員会の思考回路は同じなんだって。
ぶちっと。頭の後ろで嫌な音がした。視界が開ける。そこには、私のお面を片手で引きちぎった、暴君の姿があった。鬼は恐ろしい顔で笑った。
「やはりAAとはお前のことだったか！ こんなものを付けているからさっぱり分からんかった！」
恐怖が最大にまでなると、本当に何も言えない。餌を求める魚のように口をパクパクするので精一杯だ。私の唯一の救いであったお面が、先輩の手の中で壊れそうな悲鳴を上げている。とうとう私も物の声が聞こえるようになった？ ふざけるな。
「あ、七松先輩にA先輩！」
後ろから聞こえた主人公達の声に、口から出そうになっていた魂が帰ってきた。そうだ、逃げるんだ。
「お二人が一緒なんて珍しいっすね────ってうわぁ！」
きり丸が呑気に言うところを申し訳ない。いきなり私が振り返ったかと思うと、三人の頭上を勢いよく飛び越えたからだ。驚きで呆然とする三人を放って私は全力で逃げた。
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砂糖水 - (_;´꒳`;):_同じくぅぅぅぅ (2023年3月21日 21時) (
レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 天女じゃない所は良き、ですがオリキャラとモブは無理だったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(((泣 (2023年3月4日 17時) (レス) @page12 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - 初心者Ｍさん» 自分では仲のいい忍術学園しか想像出来ず、こうなりました笑 鼻血が出てますよ□ヾ(･∀･`o)ﾌｷﾌｷ読んでくださってありがとうございます！ (2021年3月17日 21時) (レス) id: bb04bdd80d (このIDを非表示/違反報告)
初心者Ｍ - 天女ものではない所が、好きです。(鼻血) (2021年3月17日 21時) (レス) id: 8867205e66 (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさん、ありがとうごさいます！誰にも読んでもらえないと思っていたので凄く嬉しいです！ (2021年3月17日 14時) (レス) id: bb04bdd80d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まみむー | 作成日時：2021年3月16日 12時
