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「そ、そこ……。そこだよっ、だから離せ！」
ゲイツはクジゴジ堂を指差すと、彼女の手を振り払い、ツクヨミを救出した。女はボケッと数秒静止しクジゴジ堂を眺めると、またすぐにゲイツ達の方を振り返る。
「あそこ下宿やってんの！？」
「……でも、あなたの分まで部屋があるかどうか」 「おいツクヨミ！そこは嘘ついてでも無理だって言うところだろ！」
「でも、家追い出されて困ってるみたいだし……」
「ジオウに影響されすぎだ！こんな怪しい奴……」
そこまで言うと、ゲイツはまた昨夜のことを思い出したのか、頬を染めて踵を返した。
「──クソッ、俺は知らねぇ。それにこんなことしてる場合じゃ……」
駆け出すゲイツの背中を追いかけるように、ツクヨミも走り出す。主婦達も、ゴミ収集車の訪れとともに散り散りになり。その場には未だ佇み続ける女がそこに取り残されるのだった。
猿猴橋透子。それが、彼女の名前である。
あとがき
いずれ芸人を夢主にしたいと思っていたんですが、まさかジオウ夢主に芸人設定をつけることになるとは思いませんでした……。しかも初っ端からしもねたぶっこみ過ぎですね、自重しますすんません。
後、賛否両論分かれそうな性格の夢主をつくってしまったこと、反省しています。だが後悔はしていない……。
作中の、描写通り透子は基本的にクズです。刹那的で投げやりな生き方をしてます。細かいことは気にしません。良い意味でおおらか、悪く言えば雑です。エグゼイド夢主は意外とフェミニンな部分もありますが、透子は性別？何それ美味しいの？って、感じで。男に間違えられても何も気にしません。
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作者名：サインバルタ | 作成日時：2019年6月15日 15時
