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「行かなくていいのか？仮野達が探してたぞ」
「先生が来ないなら行く意味ないですもん」
わたしは部屋から窓の外を眺めている石動先生の隣に立った。外ではキャンプファイヤーが見事に燃え、この階の少し下辺りまで火が到達している。先生は、わたしが来たことにあまり驚いていないらしい。
「先生はここで何してるんですか？」
「お前みたいにイベントをサボってどっか行く生徒が居ないか見張る為だよ」
「あら大変、じゃあわたし送り返されちゃいます？」
「目の届く所に居るならいいけどな」
「それならわたしは大丈夫ですね」
先生に倣って窓の外を眺め。こてん、と先生の肩に頭を預ける。手が触れた時と同じ。先生は嫌がる素振りを見せることもなく、それでいてわたしの肩を抱くでもなく。ただただ窓の外一点を見つめていた。いや、本当は何を見ているわけでもなくて、密かにわたしを気にしてくれているんじゃないかな、と考えるのは自惚れだろうか。
「わたし、小学校の時の野外活動でもキャンプファイヤー参加してないんですよね。風邪を引いちゃった……っていうのは仮病で、ホームシックだったんですけど」
「でも、今は帰りたくないんだろ？」
「ふふっ、その通りです。……ずっと先生と一緒がいいな」
「西城がそれで安心できるなら、俺もそうしてやりたいよ」
驚いた。まさか先生がそんな本音を言うだなんて。誰かに聞かれれば勘違いされそうな言葉。油断してるのだろうか。気が抜けてしまうほど。そうだったら嬉しい。外では何かゲームをしているのだろうか。楽しそうな皆の声がここまで聞こえてくる。賑わう声を見下ろすわたしと先生は、まるで二人だけの世界に取り残されてしまったかのようだ。もし、本当にこの世界にわたしと先生しか居なかったら。先生は、なんて言うんだろう。わたしの事を好きだといってくれるだろうか。
「まさかね……」
教師と生徒は恋をしていいと世間で認められたとしても、きっと先生はわたしの気持ちを受け入れてはくれない。だって、そんな事を論ずる前に、先生はわたしを女として見ていないのだから。先生の中で、わたしはきっと手のかかるもう一人の娘。可哀想だからちょっと甘やかしたくなる生徒なだけ。でも、それでも幸せなのは、きっとそれでも先生の事が好きだからなんだろう。
「わたし、先生の事が好きで幸せです。先生の事を好きになれて、恋い焦がれられて、本当に嬉しい。それだけでいいって思ってました」
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サインバルタ(プロフ) - 雪華さん» ちょっと存じ上げませんね… (2020年7月22日 21時) (
レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - トランスフォーマープライムは知っています？ (2020年7月22日 16時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
サインバルタ(プロフ) - 横峯俊さん» わ〜（泣）ありがとうございます…！生憎只今一旦全て消して書き直ししているところですが、もっと良いものを書けるよう頑張りますので今後ともよろしくおねがいします…！惣一貴利矢さん推し見つけられて滅茶苦茶嬉しいです…！ (2020年1月26日 18時) (レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！惣一さんも貴利矢先生も小説が少ないので、毎回楽しみにしています！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: e7388357bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サインバルタ | 作成日時：2018年12月21日 5時
