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放心したように虚空を見つめたままあたし達から遠ざかり、壁に背中をつけそのまま崩れ落ちる。
「ま、まさか……。季実子ちゃんは零子達の学校に居るのか……？」
「あぁ、居るよ。二年A組西城季実子。コイツだろ？」
と、携帯電話の画像フォルダから、オリエンテーション合宿の時に部屋で皆で撮った自撮り画像を兄に見せる。すると兄は震える手で携帯電話を取り、画面をまじまじと見つめた。
「ほんとだ……。季実子ちゃんだ……。まさか本当に近くの高校に通ってて、しかも妹と同じ学校の子だったとは……」
「ちなみに愛花とジェイミーにも会ったことあるぞ」
「愛花ちゃんとジェイミーちゃんにも！？我が妹ながら羨ましい……。が、学校での季実子ちゃんは？どんな子なんだ！？」
あたしと貴利矢は言葉を詰まらせる。正直に話すべきだろうかと考えあぐねていたのだ。まぁ、先生に恋しているとは流石に言わないが。腹黒くて小賢しいやつと聞いて、ショックを受けないだろうか。心配である。考え込んでいると、貴利矢が代わりに口を開いた。
「んー、一言で言うと……。面白くて変な子かなぁ」
まぁ、確かにその言葉は当てはまっていると言えるだろう。兄は興奮して「おおお！」と雄叫びをあげ、あたしに「他には！？」続きを促す。
「優等生で、はらぐ……。小悪魔的な……？」
なるべく言葉を選んでそう伝えれば、兄は「ステージを降りても小悪魔なのか！」と嬉しそうに眼鏡ごと目を手で覆った。圧倒されたまま黙り込み、あたしと貴利矢は二人揃って苦笑いする。
「零子、いつかきっと季実子ちゃんを家に連れてこいよ……！」
「え？あぁ、まぁ。あいつがいいって言えばな」
「グフフ……。それじゃあ俺はそろそろ予約の時間だし、早速美容院に行きながらマカロンズ親衛隊の皆にこの事実を暴露してくるから……」
「そ、そう……。が、頑張れよ兄ちゃん」
「お兄さん、美容室はマイシャンプーを持っていかなきゃいけないって知ってました？」
「え、マジで？」
「兄ちゃんにサラッと嘘を吹き込むな」
立ち上がって貴利矢の後頭部をバシリと叩き、また急いで家を出る兄ちゃんを見送る。居間に戻り兄が出してくれたお茶を飲み干して貴利矢は口角を上げると、ソファに座るあたしの横に腰を下ろし、肩に頭を乗せ呟いた。
「衝撃の事実だったなぁ」
「あぁ、まさか兄ちゃんが季実子のファンだったとはな……」
「いや、それも衝撃だったんだけど……。一番は零子がブラコンだってこと」
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サインバルタ(プロフ) - 雪華さん» ちょっと存じ上げませんね… (2020年7月22日 21時) (
レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - トランスフォーマープライムは知っています？ (2020年7月22日 16時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
サインバルタ(プロフ) - 横峯俊さん» わ〜（泣）ありがとうございます…！生憎只今一旦全て消して書き直ししているところですが、もっと良いものを書けるよう頑張りますので今後ともよろしくおねがいします…！惣一貴利矢さん推し見つけられて滅茶苦茶嬉しいです…！ (2020年1月26日 18時) (レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！惣一さんも貴利矢先生も小説が少ないので、毎回楽しみにしています！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: e7388357bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サインバルタ | 作成日時：2018年12月21日 5時
