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そして紡がれた優しい声とその言葉に、季実子は眉尻を下げ頬を緩める。
「……はい、スッキリしたので」
「そうか。あぁ、ほらこれ」
続けざまに惣一は、季実子と戦兎の目の前に新品のペットボトルを置いた。二人の分のお茶も買ってきたらしい。美空も買ってもらったらしく、早速開けて口をつけている。
「わ〜、ありがとうございます！」
いつもの調子で嬉しそうにペットボトルを抱き締め惣一に礼を言う季実子。その様子に戦兎は密かに安堵した。彼女に倣い、戦兎もペットボトルを掲げ惣一に向かって口角を上げる。
「せんせーも気が利くことするね」
「お前なぁ、こんな良い教師に向かってタメ口で……」
「ねぇ戦兎〜、数�気錣�んないとこあるんだけど」
惣一の小言を無視する戦兎に、季実子も少し安堵したような表情を見せた。いつも通りである事に安心したのだろう。季実子自身も先程の自身の態度に後悔していたのだ。二人は何事も無かったかのように机に向かう。喉を通るお茶が冷たくて、宙に浮いたままの頭が少し冴えたような気がした。
─────
「だぁーっ！クソ……。分かんねぇ……！」
「なんでー？さっき教えたじゃん。零子ちゃんと聞いてた？」
「公式多すぎてどれ使うのか分かんねぇんだよ……」
あたしは貴利矢とローテーブルに向かい合い、試験勉強を進めていた。此処はあたしの部屋だ。ゲームグッズが沢山置かれたこの見慣れた部屋で、真剣にノートとにらめっこする。貴利矢はというと、勉強はあまり切羽詰まっていないらしく、のんびりと背中に当たるベッドに凭れながら部屋の中を見渡していた。奴の場合はいつもこうだ。なのに三年の成績ほぼトップだというのだから、才能の差を感じる。
「零子の部屋、結構散らかってんのかと思って覚悟してたけど。かなり綺麗に整理されてるよなぁ」
まぁ、散らかった部屋は甘い物より嫌いだから、頻繁に整理や片付けはしているかもしれない。あまり人の部屋に行った事が無いからよく分からないが、珍しいのだろうか？そんなことは無いと思うが。
「うわー。漫画は出版社別タイトル五十音順だし、ゲームソフトも五十音……。もしかして零子って潔癖症？」
「いや、潔癖って程じゃねぇだろ。まぁ自分のテリトリー内は綺麗にしときたいとは思うけどな。その方が使いやすいし」
「零子のそういうギャップ萌えなとこ好き〜」
「意味わかんね……」
吐き捨て、またノートに向かう。しかし、一度途切れた集中力が戻る訳もなく。
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サインバルタ(プロフ) - 雪華さん» ちょっと存じ上げませんね… (2020年7月22日 21時) (
レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - トランスフォーマープライムは知っています？ (2020年7月22日 16時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
サインバルタ(プロフ) - 横峯俊さん» わ〜（泣）ありがとうございます…！生憎只今一旦全て消して書き直ししているところですが、もっと良いものを書けるよう頑張りますので今後ともよろしくおねがいします…！惣一貴利矢さん推し見つけられて滅茶苦茶嬉しいです…！ (2020年1月26日 18時) (レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！惣一さんも貴利矢先生も小説が少ないので、毎回楽しみにしています！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: e7388357bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サインバルタ | 作成日時：2018年12月21日 5時
