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あしらうのが面倒臭い。こんなあたしだが、ナンパぐらいは人並みにあるし、その面倒臭さはよく分かっている。そう思えばこうして男が二人も居りゃ安心なのは確かだ。
「九条先輩は零子ちゃんがナンパされたら怒っちゃいますか？」
「そりゃ怒るに決まってんじゃん。蹴散らしちゃうかも、あはは」
「いいなー。零子ちゃん愛されてて」
「愛っ！？……バカなこと言うなよ」
「いいじゃない、本当のことでしょう。ねー」
「ねー」
あたしを挟んで貴利矢と季実子が同調し合い、首を曲げる。この二人、油断してると結託してあたしを追い詰めてきそうだから少し怖いんだよな。鋭かったり、悪知恵が働いたりとタイプも似てるし、あまり二人にさせないようにしないと。戦兎先輩は、仲良さげな貴利矢と季実子を見て眉根を寄せ拗ねていた。
「俺だって季実子が変な奴らに絡まれてたら助けるのに」
「あー……。助かります」
「その微妙な反応やめて！？」
「冗談ですよ。いつもありがとうございます」
こちらの角度からは見えないが、きっと戦兎先輩に向かって微笑んだのだろう。先輩は嬉しそうに頬を緩ませ「うん」と小さく頷いた。あたしらそっちのけでラブコメするのはやめてくれないだろうか。鳥肌が立つ。
「っしゃ！今日はダブルデートを楽しむとしますか！」
「デートは零子ちゃんと九条先輩だけですよ」
「落として上げてまた落とすのやめて！高低差ありすぎて俺酔いそう！」
やんややんやと騒ぐ二人を横目に、少し口角が上がる。貴利矢も同じようで、二人を見てニッと笑うと、あたしの肩を抱き寄せた。こうしてお構いなしにくっついてくるのはやめてほしい。振り払いたかったが、どうせまたやるだろうから諦めて抱かれたままでいる事にする。こうしてあたしは、珍しい大人数での帰路を密かに楽しむのだった。
─────
「あっ、零子ちゃんも聖都大学病院行きの電車なんだ」
彼女の定期を見て、わたしは思わずそう呟いた。「そうだけど？」と不思議そうな顔をする彼女に、わたしも自身の定期入れを見せる。
「わたしが入ってる事務所もそっち方向なの。電車も一緒だね」
「マジだ。へー、何処で降りんだよ？」
「聖都大学病院前よ。近くだから」
「じゃあ終点までか。其処も一緒だな」
つまり、零子ちゃんの家もあの辺ということか。結構リッチな層が住んでいる住宅街のある賑わった街だったと思うが。まさか零子ちゃんって、良い家の子なのだろうか。
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サインバルタ(プロフ) - 雪華さん» ちょっと存じ上げませんね… (2020年7月22日 21時) (
レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - トランスフォーマープライムは知っています？ (2020年7月22日 16時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
サインバルタ(プロフ) - 横峯俊さん» わ〜（泣）ありがとうございます…！生憎只今一旦全て消して書き直ししているところですが、もっと良いものを書けるよう頑張りますので今後ともよろしくおねがいします…！惣一貴利矢さん推し見つけられて滅茶苦茶嬉しいです…！ (2020年1月26日 18時) (レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！惣一さんも貴利矢先生も小説が少ないので、毎回楽しみにしています！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: e7388357bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サインバルタ | 作成日時：2018年12月21日 5時
