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しかし、その戦兎とやらが一体何故あたし達の隣を当然の様に歩いているのだろうか。
「俺は桐生戦兎。九条とは同じクラスでよく絡むんだ。音無さんだよね？クラス長会議で見かけたよ。あ、ちなみに俺は季実子と中学のときから付き合ってて……」
「平然と嘘つかないでくださいね」
即答で訂正する季実子。季実子の惣一への恋心は当然知っているので、それが嘘だというのはすぐに分かる。中学の時から仲が良いというのは事実なのだろうが。
「まぁとにかく、よく一緒に帰ってるんだ」
「はぁ……。なるほど、とりあえずよろしく。えーと、戦兎先輩？」
「うん、いいよ戦兎先輩で。タメ口も可。まぁ、季実子は今も尚下の名前では呼んでくれないんだけどね……」
「あれ、名前で呼んで欲しかったんですか？」
「そりゃそうだろ！」
「じゃあ、わたしも戦兎先輩で？」
「……！音無さんのおかげだよ！ありがとう！」
よくわからないが、役に立ったようでなにより。彼の嬉しそうな声や先程の発言を聞くに、恐らく季実子の事が好きなのだろう。永夢といい戦兎先輩といい、季実子はどうやら優等生タイプの男に好かれやすいようだ。「もっかい呼んで！もっかい呼んで！」と興奮気味の戦兎先輩を横目に、ふっと息をつく。
「というか、今日は先輩部活無かったんですか？」
「あったけど休んだ」
「えぇっ、いいんですか？そんなことして」
「いいんだよ、別に。科学部が忙しいのはロボコンの時と文化祭前だけだからさ。それより季実子を無事に送り届ける方が大事なんだから」
「今日は零子ちゃんも居るからよかったのに」
「音無さんだって狙われるかもしれないだろ。それに、季実子はただでさえ中学の時に幾度となく不審者に遭遇してるんだから……」
まぁ、季実子は可愛いし。何より大人しそうに見える(腹の中はかなり黒い)し、ひ弱そうだからそういうのに狙われそうだし、庇護欲が駆られるのも分かる。頷いていると、貴利矢があたしの肩に手を回し、学ランの胸ポケットに入れていた丸サングラスをかけた。いつも思うが、制服に丸サングラスって……。ワイシャツ代わりにアロハシャツを着るのもアレだが、本当によく分からないセンスだ。そして、その丸サングラスの柄に手をかけつつ、貴利矢はヘラヘラと笑いながら言う。
「戦兎の言うとおりだぞ〜。零子も季実子ちゃんもカワイイんだから。痴漢とまではいかなくても、二人で歩いてればナンパとかされちゃうかもしんないし」
確かにそれは困る。
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サインバルタ(プロフ) - 雪華さん» ちょっと存じ上げませんね… (2020年7月22日 21時) (
レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - トランスフォーマープライムは知っています？ (2020年7月22日 16時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
サインバルタ(プロフ) - 横峯俊さん» わ〜（泣）ありがとうございます…！生憎只今一旦全て消して書き直ししているところですが、もっと良いものを書けるよう頑張りますので今後ともよろしくおねがいします…！惣一貴利矢さん推し見つけられて滅茶苦茶嬉しいです…！ (2020年1月26日 18時) (レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！惣一さんも貴利矢先生も小説が少ないので、毎回楽しみにしています！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: e7388357bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サインバルタ | 作成日時：2018年12月21日 5時
