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一応あたしには彼氏が居るには居るが……。相手は三年生でここには居ないし、仮にここに居たとしても、二人で一緒に回るということはしないだろう。いや、だって。二人で歩いてるところを見られたり冷やかされたりしたら死ねる自信があるし。この中で好きな相手と館内を回れる可能性があるのは、季実子かもしくは宝生か……。季実子が石動先生を独占することに成功すれば季実子の勝ち、宝生が季実子を連れ回すことができれば宝生の勝ちといったところだろう。早速、季実子の前に座る宝生が「季実子ちゃん一緒に回ろうよ」と誘って即答で断られ撃沈していた。まぁ、実際着いてからが勝負だ。あまり肩を落とさないでほしい。ふと前を向けば、万丈が何やら考え込むようにぼーっと虚空を見つめていた。
朝食後、すぐにバスへ乗りこみ移動すること四十分。あたし達は美術館へと辿り着き、バスを降りる。まぁ恐らく、またA組一班と合流することになるだろう。と、思い奴らを探していると、突然後ろから誰かにグイと腕を引っ張られ、訳もわからないままにあたしは人混みに紛れ、館内へと足を踏み入れてしまう。
「お、おい、誰だよ！」
「しーっ！」
振り向きその姿を確認すると、そこには見慣れた姿が。
「なんだよ万丈かよ……」
「なんだよってなんだよ。おら、行くぞ」
「他の奴らは？」
「別に班行動じゃなきゃいけないわけじゃないんだし、いいだろ」
「まぁ、そうだけど……」
「それに……」
「それに？」
「……季実子といい加減別行動してぇだけだ」
少し間を開けそう発言する万丈に渋々ついて行く。まぁ、あたしとしては大人数より気が楽だから別に構わないが。
二人で適当に館内を見て回る。タイトルは「激動の時代、七十年代ニッポンの歴史」というもので。百年もしないほど前の時代な為か、現代美術が多いようだった。その頃のテレビCMや、廃刊した雑誌なども並べられている。
「季実子が好きそうなもんばっかだな……」
万丈が嫌そうにそう呟く。
「そうなのか？」
「お前知らねぇのか？アイツが何やってんのか」
「アイドルの事なら知ってるけど」
「そのアイドルのテーマが、この時代のアイドルの……なんだっけ、センベーズだったかポテチーズだったか忘れたけど」
「……キャンディーズか？」
「そうそれだ！そのキャンディーズをテーマにしてるっつって、やってんだよ」
「へぇ……」
と、タイムリーなことにキャンディーズのポスターや写真集が並べられているコーナーに着く。
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サインバルタ(プロフ) - 雪華さん» ちょっと存じ上げませんね… (2020年7月22日 21時) (
レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - トランスフォーマープライムは知っています？ (2020年7月22日 16時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
サインバルタ(プロフ) - 横峯俊さん» わ〜（泣）ありがとうございます…！生憎只今一旦全て消して書き直ししているところですが、もっと良いものを書けるよう頑張りますので今後ともよろしくおねがいします…！惣一貴利矢さん推し見つけられて滅茶苦茶嬉しいです…！ (2020年1月26日 18時) (レス) id: 4afdb47c62 (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！惣一さんも貴利矢先生も小説が少ないので、毎回楽しみにしています！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: e7388357bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サインバルタ | 作成日時：2018年12月21日 5時
