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更に孤高の一匹狼として校内ではかなり有名で。孤高というからには勿論、校内で目立った人間関係を築いているという情報は一切無く、自分の情報では"意外とホラーが苦手"という弱味以外は何も知らない。だからこそ気になって仕方がないのだ。いつ花家は零子の事を知って、いつ零子の事を好きになったのだろう。零子と距離が近い万丈の事も気になるが、ダークホースである花家はどう出るかわからない分、更に気になる。恋人にしてしまえばいいと思っていたが、付き合う前よりも大変な気がするし。あぁ、なんだか胃がキリキリする。零子の事は信じているが、いつかフラフラとどこかへ行ってしまいそうで怖いのだ。今隣に居られるのが大切な事だと肝に銘じておかなくては。
「只今の競技の結果、一位は青組、二位は紅組、三位は白組となりました。それでは選抜リレーの出場者は退場して下さい」
自分が三位まで上り詰めたことにより、三年A組は結果的に二位となった。三年C組とはかなりの差があった為、巻き返すことは出来なかったが、まぁまぁの結果と言える。更に選抜リレーは得点が高いので、ダントツ最下位だった紅組が二位の白組とほぼ同点となり。まぁ選抜リレーで勝負競技は終了なので、点数はこれでほぼ決まりなのだが。フォークダンスも学年ごとになってしまったし、後は適当にやるだけだ。
全てのプログラムが終了すると、全校生徒で後片付けにかかる。準備の時と要領は大体一緒なので割とスムーズだ。三年生はテントの片付けが主な仕事だが、小道具を片付けるらしい二年生の方へと歩み寄る。零子を探す為なのだが、何処にいるだろうか。適当に辺りを見渡していると、季実子ちゃんに話しかけられた。
「零子ちゃんを探してるんですか？」
第一声からそれとは。季実子ちゃんが鋭いのか自分が表情に出し過ぎなのか……。まぁそれはどちらでもいい。季実子ちゃんに零子の居場所を聞けば、どうやら体育館までパイプ椅子を運んでいるそうだ。
「早く行った方がいいですよ、花家先輩が追いかけて行ったんで」
「あんにゃろー、早速零子から連絡先聞こうとしてんのか……！ありがと季実子ちゃん！」
季実子ちゃんに言われた通り急いで体育館へと向かう。連絡先を聞くなら、あいつだったら騒がれたくない、冷やかされたくないと考えてあまり人気のない所に連れて行くだろう。となるとあそこの辺りで可能性が高いのは体育館裏か。
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作者名：サインバルタ | 作成日時：2020年11月6日 10時
