第13話 ページ13
鉢合わせたAは、哀しそうな、軽蔑したような、今までに見たことがない目をしていた。
弁明するようなことはない。
Aを利用したのは確かだから。
でも、これが終わったら謝るつもりだった。
平身低頭謝れば、許してくれると思っていた。
でもそれはとても甘い考えだった
何を言ってもAは聞く耳を持ってくれない。
説明もさせてくれない。
こんなにも静かに怒っている彼女を見たのは初めてだ。
いつもの様にカッとなって食ってかかってきてくれた方が何倍もいい。
話も聞かずに早足でどこかへ行ってしまう。
放っておいたら、このまま、リヴァイの所へ…
俺の気持ちも伝えられないまま。
リヴァイの所へ行ってしまうのか。
「君を愛しているんだ」
思わず口にした言葉は、とてもシンプルなものだった。
本当はずっとAに対して思っていたが口に出すことはなかった言葉。
とてもシンプルだが、全ての気持ちが集約された本音。
流石に足を止めたAに駆け寄り、話を聞いてもらおうと思ったが…
「私は嫌い」
彼女から返ってきたのも、シンプルだが全ての気持ちが集約された言葉だった。
Aのこんな声も、聞いたことがない。
Aは「ここに居る間は恋人のフリをする」と言い残して去っていった。
それからの食事の味は覚えていない。
自分が周りにどんな顔をしていたのかも、どんな対応をしたのかも。
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ララ(プロフ) - pさん» コメントありがとうございます。エルヴィンが大好きなので、楽しんでいただけたならとても嬉しいです！ (2021年10月2日 2時) (
レス) id: fde67403b5 (このIDを非表示/違反報告)
p(プロフ) - ララさんの書かれるエルヴィンが大好きです。素敵なお話、ありがとうございます！！！(￣^￣゜)♡ (2021年10月1日 20時) (レス) @page20 id: 237578d476 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ララ | 作成日時：2020年12月29日 10時
