愛娘とお仕事 ページ48
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最近Aはお仕事をするようになった。
洗濯カゴを背中に背負って、エースの前に止まるA。
『ぷるぷるぷるぷるぷる！ぷるぷるぷるぷるぷる！まるこからです！』
エ「げ…心当たりしかねぇ…」
Aを前にエースはしゃがんで、Aのお腹に耳を当てる。
Aはお腹にぴとりとくっついたエースの頭を抱え込んで、ニコニコしながら言う。
『えーしゅ、しょるいをはやく、かんせいさせろよい！……ガチャッ』
エ「ほらなぁ！やっぱりそうだ！A電伝虫ありがとうな！」
やべぇやべぇと言いながら走って部屋へ戻るエース。
最近のAのお仕事は電伝虫という名の伝言係である。
この船に居る兄たちは、過保護な故にあまりお手伝いをさせない。
洗濯をさそうにも高所から落ちたらどうしよう、料理をさそうにも包丁で手を切ったら危ない、書類だって紙切れで手を切ってしまう。
そんな理由をつけてなかなかお手伝いをさせてくれない兄に拗ねたAがやっと見つけ出した仕事。
それは相棒と言っても過言ではない電伝虫の真似っ子。
兄たちも、電伝虫を使えば速いが、Aが健気に動く姿を見てついついA電伝虫を使用してしまう。
そんな中Aにお仕事が飛び込んできた。
イ「お嬢、 仕事頼んでいいか？」
『！うん！』
よいしょ…とカゴを背負ってイゾウの元へ走るA。
『でんごん、どーぞ！』
イ「あぁ。失礼するよ」
そう言ってイゾウはしゃがみ、Aのお腹に耳を当てて話す。
イ「時計の長い針と短い針がてっぺんに登ったら俺の部屋へおいで。桜餅って言う故郷の和菓子が手に入ったんだ。一緒に食べよう。………と、お嬢に伝えてくれるか？」
イゾウの顔をぎゅっとしているAに、ニヤリとしながら顔を上げて問うイゾウ。
『っ…！わ、わかりました！かならず、おつたえします！』
堅苦しい口調で言うものの、顔は嬉しさで緩みきって頬をピンク色に染めながら敬礼するA。
イ「ｸｸｯ……頼んだぜ」
そう言って立ち上がると、手を着物の中で組んで、スタスタと歩いて行ったイゾウ。
そして時計の長い針と短い針がてっぺんに登った時、おずおずとしながらイゾウの襖をそっと開けるAに、イゾウはしてやったりの顔をして、Aと一緒におやつタイムを楽しんだ。
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羅鬼 - 載せていいですよ！ (2022年11月16日 19時) (
レス) @page26 id: 56358738e1 (このIDを非表示/違反報告)
羅鬼 - 良ければ！どうぞ！ https://picrew.me/image_maker/11529/complete?cd=dbvrUG1uF2 (2022年11月13日 16時) (レス) id: 56358738e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりたんぽ | 作成日時：2022年10月18日 22時
