食欲と人参(リクエスト) ページ25
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『むぅ……にんじんしゃ…』
船大工に作ってもらったA専用の椅子に座り、ペロリと平らげた綺麗なお皿に残るオレンジのもの。
Aの嫌いな人参だ。
少しずつ成長するのつれ、好きな物、嫌いなもの、得意なこと、苦手なことがはっきりしてきた中での珍しい分野。
いつもエースと並んでパクパクご飯を美味しく食べるAが口に入れるのを拒む物があるのかと皆が驚いた。
エ「んぁ？食わねぇのか？」
『…えーしゅ…あーん？』
Aの隣に座ってバクバク食べているエースに、人参を食べてもらおうとフォークに突き刺した人参をエースの口元に持っていく。
マ「エース、お前が食うなよい」
エ「あいた！！！」
後ろを通ったマルコに、新しい指名手配書の束を丸めたものでバシリと叩かれる。
マ「A、1つは食えよい。な？」
そう言いながら流れるようにAが座る後ろに立ち、人参を小さく切って口元へ運んでやる。
なんだかんだいいつつAには甘いマルコだ。
ハ「別に好き嫌いの1つや2つあるでしょ？無理に食べさせなくていいんじゃない？」
サ「確かにそうなんだがなー。それはもう少し大きくなってから判断することだ。海の上にいる以上簡単にご飯が食べられる状況ではない、貴重な食材っていう自覚も必要だからな」
ハ「サッチがまともな事言ってる〜きもぉ〜」
サ「なんだと？！」
キッチンから顔を出すサッチと、机に足を乗っけて椅子をプラプラさせているハルタの会話。
イ「お嬢、食わねぇと大きくなれねぇぞ？」
Aの真ん前に座るイゾウが、頬杖をついて余裕そうに見つめる。
『…ちっちゃいままがいい！いぞ、ずーっとだっこちて？』
小さいままでいるからずっと抱っこして欲しい、というお願い。
可愛い思いなのかそれとも悪知恵なのか。
圧倒的前者に近い回答に誰もが手のひらを目に乗っける。
そして下唇をきゅっと噛んで可愛さを堪能する。
マ「あ〜〜〜〜……くるねぃ……」
サ「やべ……なきそ……」
イ「沁みた…心が沁みた…」
ハ「何この可愛いの。誰産み落とした人。天才？」
エ「…くっ…Aが巨人になってもだっこしてやるぜ！！」
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羅鬼 - 載せていいですよ！ (2022年11月16日 19時) (
レス) @page26 id: 56358738e1 (このIDを非表示/違反報告)
羅鬼 - 良ければ！どうぞ！ https://picrew.me/image_maker/11529/complete?cd=dbvrUG1uF2 (2022年11月13日 16時) (レス) id: 56358738e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりたんぽ | 作成日時：2022年10月18日 22時
