元気と注射(リクエスト)※前半 ページ15
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今日のモビー・ディック号の中は、緊張した空気が張り詰めていた。
何故ならAの予防接種の日だからである。
今日初めての注射を経験するAは、全てが未知数。
どのくらい怖がるのか、対応はどうしたら良いかなど、兄たちは考えることがいっぱいだった。
『え〜しゅっ！あしょぼ！』
兄たちの気を知らず、朝ごはんいっぱい食べたAはエースと遊ぶ気満々だった。
手には釣竿が握られている。
エースが書類を提出しない罰と、食料庫を荒らした罪で、食料調達のためよく釣りをしている姿が見られる。
魚がぽんぽん釣れる所が面白いし、何よりエースの胡座の真ん中に座ってお喋りが出来るためAはエースとの釣りの時間が大好きだった。
エ「あ、あぁ！」
マ「エース、余計なこと言うなよい」(ボソッ
エースにしっかり忠告をして出ていった2人。
そして注射の時間はやってきた。
マ「いらっしゃいよい」
『まぅ〜！おしゃかなしゃん！』
部屋の扉を開ければ、エースの腕に抱かれて小さな水槽をもつA。
水槽の中には先程の釣りで取れたであろう小さな水色の魚。
『まぅこに、おみあげ！』
ここに来る前、この子の色はマルコに似てるから食べないで欲しい。とサッチに泣きそうになりながら訴えたそう。
そしてニコニコ笑顔で、マルコにあげる、マルコと一緒に飼う、と言ってここまで持ってきたらしい。
……こんな可愛い子に針なんて突きさせねぇよいｯｯｯｯ!!!!!!
マ「ありがとねぃA。」
もうさっさと終わらしてしまおうと思い、エースに目配せし後ろに注射を隠し持ちながらAに近付く。
『……まぅ…？』
だがそうは上手くいかない。秒バレだった。
『…たいたいのぉ…？えーしゅ、たいのぉ…？』
エースが注射を打たれると考えているA。
エ「A、これはな、Aの体に病気が入らないようにするんだ！すぐ終わる！！！」
自分が打たれるとわかった瞬間、Aは顔を歪ませた。
『まぅ、まぅ！やぁのぉ…！やっ！ふぇぇぇぇ』
ついに泣き出してしまったA。
ハ「あー、泣いちゃった？」
そこへ、ひょこっと顔を覗かしたハルタ。
『はぅた！こっ、こぉ！！ふぁぁぁぁん！！』
救世主に抱っこを求めるAだが、ハルタもこっち側。
扉をパタンと閉めて、Aに言う。
ハ「…頑張ろうね、A」
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羅鬼 - 載せていいですよ！ (2022年11月16日 19時) (
レス) @page26 id: 56358738e1 (このIDを非表示/違反報告)
羅鬼 - 良ければ！どうぞ！ https://picrew.me/image_maker/11529/complete?cd=dbvrUG1uF2 (2022年11月13日 16時) (レス) id: 56358738e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりたんぽ | 作成日時：2022年10月18日 22時
