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時刻は10:15。現在、絶賛2限目の授業中である。

科目は古典。先生の唱える助動詞が眠りの呪文に聞こえる幻聴がしてきたAは小さく欠伸を噛み殺す。


(タカちゃんと約束したし、頑張って起きよ…)
そう決心し、背筋を伸ばし直す。


…すると廊下から聞こえる騒がしい音と声。授業中なのに?とAが不思議に思っていると、不意に教室のドアがガラガラと音を立てて開いた。


「おっ、Aいんじゃん!今からタケミっちのとこ行くんだけど、着いてきてくれるよな?A♡」
「悪いなAー、止めようとしたんだけど此奴聞かなかったわ」

「…嘘でしょ」


ドアから入ってきたのはマイキーと龍宮寺。教室はいきなりの他校からの来客にざわめきだす。

先陣を切ってマイキーたちに注意するのは勿論先生の役割である。しかし龍宮寺の圧に負け、少し震えながら注意している。

「な、何なんだ君たちは!他校の生徒が何のようだ、しかも今は授業中だぞ!」
「センセー、今は黙っててくんね?A迎えにきただけだから」
「ほら、早く行かねーと授業の迷惑になんぞ」


そう言って2人は無遠慮に教室の中まで入ってきて、Aの腕を掴んだ。


「折角数学の宿題ちゃんとやってきたのに〜〜…」
「はーやーく!」

未だに机から動こうとしないAに痺れを切らしたマイキーは、Aに近づき

「っえ!?」


ひょいとAを横抱き___つまりお姫様抱っこした。


「じゃ、黒宮A早退ってことでよろしく、センセ」
「お邪魔しました」

先に出て行ったマイキー(とA)の後を龍宮寺が着いていく。ぺこっと頭を下げて教室を出て行った礼儀正しい龍宮寺。




「…Aちゃん、便利かも」


嬉唄の呟きは風に乗って流れて行った。

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まる(プロフ) - 律さん» ご指摘ありがとうございます。訂正いたしました。 (2022年4月10日 23時) (レス) id: da53087094 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - YUKIさん» よかったです…!続編もよろしくお願いします。 (2022年4月10日 23時) (レス) id: da53087094 (このIDを非表示/違反報告)
- 90話が2つあります (2022年3月24日 14時) (レス) id: 9309c00326 (このIDを非表示/違反報告)
YUKI - 見るのが初めてだったのでよかったです。 (2022年3月1日 17時) (レス) @page32 id: 4941e1735c (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 芹奈さん» 遅くなり申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。訂正致しましたので良ければご確認ください。 (2022年2月3日 1時) (レス) @page16 id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まる | 作成日時:2021年9月21日 17時

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