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すっかり夕焼けが広がった空に、17時を告げるチャイムが鳴り響く。
「もうそんな時間かあ、帰らなきゃ」
「えー、もうちょっと3人で遊びたい」
「俺も」
駄菓子屋から帰ってきたマイキーは棒付きキャンディを転がしながら、場地はAと一緒にブランコを漕ぎながらそう言い放った。
「ダメだよー、真一郎くんに怒られるでしょ」
Aがそう諭すと、場地は素直に「んじゃ、しゃーねーな、帰るか!」と立ち上がってAと手を繋いだが、マイキーが駄々を捏ねはじめた。
「やだ!!俺まだ遊びたい!!」
「お前…恥ずかしくねぇの?」
場地はそんなマイキーを何処か冷めた目で見つめたが、マイキーには効果なし。
帰ろうと手を引いたAの手を捕まえ、ゴネ続ける。
「Aだってまだ遊びたいだろ!?」
「明日また遊べばいいじゃん、A真一郎くんに怒られたくないもんー」
ね、圭介!と目を合わせると、場地も真一郎に怒られたくないのかコクコクと必死で頷いた。
「ね、マイキー。明日も遊ぶんだからもういいでしょ。それに帰るの遅くなったら怖い人が来るんだよ」
「俺が守ってやるからヘーキ!」
「おいいい加減にしとけよマイキー、A困らすんじゃねェ」
場地が溜息を吐き、マイキーの方へ近づこうとすると、大きな影が差し掛かった。
その影は腕を上に振り上げたかと思うと___
ゴツン!
「いっ…てぇ!!!」
「Aと圭介が困ってんだろーが、マンジロー!」
「真一郎くん!」
「コンチハっす」
現れたのは
我儘放題だったマイキーの頭を拳骨で殴り、この場を鎮めたのである。
「よー圭介、元気そうだな。これからもマンジローとAをよろしくなー」
ニッ、とマイキーに似た笑い方で場地にそう言うと、真一郎はAを軽々しく抱き上げた。
「うっし、帰んぞー。マンジロー、置いてかれたくなかったら早く歩けよ」
「うるせー!シンイチローが俺を殴ったからだろーが!」
「はいはい、あとでな」
殴られた頭を両手で抑えながら真一郎に着いていくマイキー
そんなマイキーを気にも留めず、真一郎の肩に乗せられたAと話す場地。
真一郎に肩車されながら場地と話すA。
3人を微笑ましく見ている真一郎。
4人の影が、真っ赤な夕陽に照らされていた。
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まる(プロフ) - さとにゃんさん» 嬉しいコメントありがとうございます♡灰谷兄弟もいずれ出てきますので楽しみにしててください…! (2021年9月22日 17時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
さとにゃん(プロフ) - とっても好きです!灰谷兄弟との絡みも見たいです…!!これからも頑張ってください! (2021年9月22日 11時) (レス) id: 805449d27a (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - mikittyさん» 私も好きです♡読んでくださってありがとうございます! (2021年9月21日 19時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 好きです!! (2021年9月21日 15時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ぽにゃるさん» 素敵な作品と言って頂けて非常に嬉しいです(^^)ありがとうございます!今後ともよろしくお願いします! (2021年9月20日 23時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる | 作成日時:2021年9月18日 15時