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「あっ、マイキーくん!と、Aちゃん!」

「…ん?なに?」
「マイキー、お菓子食べたまま喋らないの」

同じ学校の子と、見知らぬ男児。

知らない男児のこめかみには龍のようなタトゥーが入っていて、Aは小さく「痛そー」と呟く。


相手が誰であるか気にする様子もなくズンズンマイキーは見知らぬ男児へと近づいて行き、隣のAに聞こえない様耳元でそっと尋ねる。

「なあ、四十八手って何個か被ってるよな」
「…え?」

「どー考えても40行かないんだよ、どう思う?」
「ど、どうって…」

突然の質問に彼は目を見開き、放心状態だったが何かを思い出した様に口を開いた。

「あ、あのー…マイキーくん、だよね?」
「うん、そーだよ。なに?」

「中学の先輩が君のこと呼んでこいって…」
「は?」

「いや、いーよ」
「でもその前に」
「…?」


「Aのことは何も言ってなかっただろーな?」

マイキーの真っ黒い目が鋭く向けられる。

「え、誰だ…?A…?いや、言ってなかったけど」

その返事にマイキーはニコリと笑い、

「ならよかった。お前の頼みだから聞いてやる」
「荷物ガッコーに置いてくる」

「え、マイキーの事待ってたんでしょ?これ以上待たせるの迷惑だよ」

「えー、どうしたらいーんだよ」

「Aが持っててあげるから!」

「Aに荷物は持たせらんねー、行ってくる!」

自慢の脚で今来た道を走って戻るマイキー。

取り残された2人は気まずそうな雰囲気を纏っている。


「えー、と。ごめんねマイキーが」
「いや、こっちが無理矢理呼び出してっから…」


沈黙。


「あ、黒宮Aです。11歳」
「 龍宮寺堅、11歳」

「えっ!同い年?」

見えない!と 龍宮寺の周りをぐるぐる回るA。

「背高いね!あと頭に入ってるの本物のタトゥー?」

「オー、ホンモノだよ」

「すご、カッコいいね…!」


キラキラと視線を向けられ、 龍宮寺は恥ずかしくなり目を逸らした。



「お待たせ」
「あ、帰ってきた」

ランドセルを外し、キャンディを舐めながらAの後ろに立つマイキー。 既にAと手を繋いでいる。


「ねー自分で歩いてよー」

「Aも行くの?アブネーよ?」

「マイキーが守ってくれるって言ったんじゃん!」


龍宮寺の後ろでAに手を引っ張られながら歩くマイキー。

龍宮寺は「此奴、すぐボコられんだろうな」と思いながら歩みを進めていく。

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まる(プロフ) - さとにゃんさん» 嬉しいコメントありがとうございます♡灰谷兄弟もいずれ出てきますので楽しみにしててください…! (2021年9月22日 17時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
さとにゃん(プロフ) - とっても好きです!灰谷兄弟との絡みも見たいです…!!これからも頑張ってください! (2021年9月22日 11時) (レス) id: 805449d27a (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - mikittyさん» 私も好きです♡読んでくださってありがとうございます! (2021年9月21日 19時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 好きです!! (2021年9月21日 15時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ぽにゃるさん» 素敵な作品と言って頂けて非常に嬉しいです(^^)ありがとうございます!今後ともよろしくお願いします! (2021年9月20日 23時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まる | 作成日時:2021年9月18日 15時

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