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「…俺らがオマエらと組む、メリットは？」
松野がそう尋ねると、稀咲は流暢に語り出す。
「黒龍の中に内通者がいる。時間を無駄にすんのは嫌いだ。…着いてこい」
「待って。それは本物の内通者？稀咲くんたちが仕組んだサクラじゃないよね？」
「…それも証明して見せますよ。だから、Aさん。信じて着いてきてください」
「えぇ…？」
今まで見たことのない稀咲の様子に花垣が困惑の声をあげた。半間はけらけら笑い、Aの様子を伺う。
「…わかった。行こう、千冬くん、武道くん」
「ウス！」
…
稀咲に連れられた先は何の変哲も無いカラオケ店だった。稀咲が手続きを済ませ、入室すると、既に【内通者】らしき人物が座っていた。そして、稀咲の姿を見るや否や慌てた様子で声を掛けてくる。
「絶対バレないようにしてくれよな…。バレたら俺の命、ねェからさ」
「大丈夫だ。ここにいるメンバーは絶対に口外しねェ」
稀咲が力強くそういえば、明らかにホッとした表情を浮かべる男。
Aはその様子を見て、確信する。これは仕組んでいない、と。一先ず稀咲は嘘をついていないことを理解した。
「それよりわかったのか？」
「嗚呼、総長の動きだろ？」
「大寿の動きィ？」
松野が疑問の声を上げる。
「嗚呼、黒龍を潰すなら、先ずは大寿を知りてェ。一日の流れで大体わかる。相手を知れば攻略も楽になるだろう？」
「なるほど…」
「俺は、総長の付き人だったから大抵のことは分かる。まず、総長は」
男がそう言った瞬間だった。ガチャリとドアノブに手が掛けられ、ドアが開いた。
その刹那、半間がAを抱き寄せる。
「っわ！し、修二くん？」
「ンー？カチコミなら危ねェから守ろうと思って♡」
「えーと、ありがと？」
「どーいたしまして♡」
Aが半間の腕の中から現れた人物を見上げると、それはよく知る男だった。
「なんだこの部屋…
「…ココくん？」
「早速バレてんのかよ」
黒龍の九井だ。九井は半間に抱き止められたAを見て一瞬目を見開くも、すぐに視線を逸らす。
「この前のラット可哀想だったなァ…耐えられなくてどうなったっけ？」
言い聞かせるように独りごつ九井を見て、内通者は顔が青ざめる。
「ち、違うんすよココくん！」
「金に不自由はさせてねェよな？…拷問、ケッテーイ。このカス連れてけ」
九井の指示を受け、内通者は引き摺られるようにして部屋を出た。
「…さて、どうする？」
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飛鳥 - 続き楽しみに待ってます！ (3月14日 7時) (
レス) @page36 id: 2cfd6d6f99 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - めっちゃ好きです！！！続き待ってます！気が向いたら更新してください！応援してます！ (12月29日 17時) (レス) @page36 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
シア(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！ (10月28日 20時) (レス) @page35 id: 38b8a932a2 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのみき - 東リベの夢小説史上面白い小説でした！更新頑張ってください！ (10月13日 22時) (レス) @page34 id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新ありがとうございます‼️最高です (10月6日 23時) (レス) id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まる | 作成日時：2021年10月16日 21時
