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静まる部屋。
松野と花垣の心臓はAに聞こえるのではないかと心配するほど大きく脈打っていた。
誰も言葉を発さず、松野と花垣はAの発言を待っている。
そんな中最初に口を開いたのはAだった。
「…え?タイムリーパー………って、なに?」
その声と同時に、2人は深く深く息を吐き出した。
「違うじゃねーか…!!」
「すいません!変なこと言っちゃって…」
松野が肘で花垣をド突くと、花垣は焦りながら謝罪の言葉を口にする。
しかしAは花垣に静止するよう片手を翳すとこう言った。
「ちょっとまって、さっき『Aちゃん"も"』って言ったよね…?どう言うこと?」
「…ハイ、説明します」
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全てを話し終わった花垣は恐る恐るAの反応を見る。馬鹿にされたり、信じてもらえなかったらどうしよう…と、そんな不安が胸をよぎった。
「成程…武道くん、大変だったね。ずっと1人でみんなを守ってくれてたんだね」
「へ!?そんなアッサリ信じてくれるんスか…?」
「うん。信じるよ。だってその方が辻褄が合う」
花垣の手を両手で包み込み、安心させるような笑みでAはそう言った。花垣はAの笑顔に顔を赤くし、それを見た松野は2人の手を引き剥がす。
「浮気だぞ、タケミっち」
「お、俺はヒナ一筋だ!!」
「あっ、ごめん…!」
微妙な雰囲気になった部屋。Aが少し吃りながらも話し続ける。
「じ、じゃあ…まずは作戦会議でもする?」
「はっ、ハイ!」
「よし。タケミっち、Aさんから半径1キロは離れろ」
「えーと、千冬くん、それじゃ声聞こえないよ?」
「あっ、そうですね…どうしましょう」
「え、待って千冬?」
「はは、嘘だって!半分」
「千冬………」
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飛鳥 - 続き楽しみに待ってます! (3月14日 7時) (レス) @page36 id: 2cfd6d6f99 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - めっちゃ好きです!!!続き待ってます!気が向いたら更新してください!応援してます! (12月29日 17時) (レス) @page36 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
シア(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (10月28日 20時) (レス) @page35 id: 38b8a932a2 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのみき - 東リベの夢小説史上面白い小説でした!更新頑張ってください! (10月13日 22時) (レス) @page34 id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新ありがとうございます‼️最高です (10月6日 23時) (レス) id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる | 作成日時:2021年10月16日 21時