どろり。 3 【東京卍リベンジャーズ】

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「パーちん！？」

異変にいち早く気づいたのはA。慌てて長内へと駆け寄り、傷口を確かめる。

「テメェだけは許せねェんだよ、長内…」
「パーちん、離れて！」

Aの声に反応した龍宮寺が林田を長内から突き放す。


「かなり深く刺さってる…！出血止まんない、どうしよう…」

Aの泣きそうな声が響き、逃げようとしていたマイキーがAの元へと走って来る。


「Aどうした？何が………ッ！」

マイキーは血を流す長内と、林田が手に持っていたものを見て絶句する。


「…なにやってんだよ、パー！！」

林田は龍宮寺の声に反応しない。

「パー、お前…」
「パーちん、ナイフなんてどっから…！？」
「…え？刺した…？」



「長内、長内…！」

龍宮寺が必死に長内へ声をかけるが、反応がない。


「取り敢えず血を止めないと、この人死んじゃう…！」

Aは自身のスカートを力一杯引きちぎり、刺し傷の所を圧迫する様に締め付ける。


「逃げるぞ、パー！！」

その声に林田は反応しない。

「ごめん。Aちゃん。マイキー」
「ペーやん。参番隊を頼む」


「俺、自主する…」


その発言を聞いたマイキーは、我を忘れて叫んだ。

「ふざけんな！！パー！一緒に来い！！」



しかし林田は動かない。

龍宮寺は小さく舌打ちし、未だに止血を試みているAを担ぎ走り出す。


「ボーっとしてんじゃねェ、マイキー！全員捕まんぞ…！」
「やだ、ケンくん離して、まだ血が…それに、パーちんも…！！」






血塗れの倉庫には、林田が1人突っ立っていた。

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