急に耳が聞こえなくなったと思ったら超人気グループのイケメンから言い寄られてるんですが 【R.Meguro】

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A side









やってしまった。



















ついに聞いてしまった。



















恐る恐る彼の顔を見ると、

「(いないです)」



















と、私に微笑みかけた。



















私は安心して
















『(良かったです)』



















そう答えた。



















買い物も終わり、ついにお別れをする時間が来た。



















『(本当に、今日はありがとうございました)』



















「(いえ、俺も楽しかったです)」



















『(あの、)』



















『(ま た ね)』



















そう言い、走って帰った。



















顔が熱い。


















これが恋というものなんだろう。



















聞こえなくなってから、本当に私の世界はつまらなかった。



















友達に迷惑を掛けたくなくて、全ての人と縁を切った。



















1人でいい。



















そう思っていた。



















長い、長い、夢を見ていた気がする。



















私の耳が聞こえて



















ある男の人と笑いあって



















隣で一緒に手を繋ぎながら歩いて、



















共に愛し合う夢。



















''運命的な出会いってあると思うんですよね''



















読んだばかりの本のこの台詞がいつまで経っても忘れられない。



















ただ、彼を知りたい。



















靴を脱ぎ捨て、買ったものを冷蔵庫に入れ、気が付けばそのまま朝になっていた。



















今日は昼から家で仕事なので、気にする事はない。



















時間を確認しようとスマホを見ると、














1件のメッセージ



















蓮昨日は楽しかったです。



















彼からメッセージが届いていた。


















ひとつの恋が始まったような気がして



















A私も楽しかったです。ありがとうございました!

















と返信ボタンを押し、仕事の準備に取り掛かった。

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