急に耳が聞こえなくなったと思ったら超人気グループのイケメンから言い寄られてるんですが 【R.Meguro】

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いつのことだっただろうか。

「徐々に耳が聞こえなくなるでしょう」
















そう淡々と医師に告げられたのは。












『え？いや、待ってください私』



















やりたい事があるのに。


















「もう歌は歌えないでしょう。」
















私の夢が崩れ落ちた瞬間だった。



















『そう、ですか』

















必死に込み上げてくる涙を押し殺し、驚いていませんよと言わんばかりの態度を見せる。



















小さい頃から歌手になるのが夢だった。

















歌う事が大好きだった私は、全ての音楽を愛し、そして思いを込めて歌った。

















いつか世界中の人に自分の声を届けられるように、と。
















少女は期待で満ち溢れていた。


















高校三年生の春。

















ヘッドホンをする私の耳には違和感があった。















その原因が何だったのか今も分からない。















いわば原因不明の難聴なのだが、私の耳はどんどん聞こえづらくなっていった。















好きだった声、好きだった音。

















この世界は、私の全てを奪った様なものであった。

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