文化祭そのいち。 E ページ38
ウチの部活にはしっかり者のキャプテンが居て。
そのキャプテンには恋人が居て。
名前はAさん。
『縁下くん、見て、これ！』
その彼女が俺の教室で俺の前で。
どうしたんですか、としか言いようのないような格好で。
にっこり。
「…絵の具、零したんですか？それ、落ちないですよ、多分。」
『…何でそんな冷静な反応かな。分かんない？お化けだって！』
「お化けって…ハロウィンは昨日ですよ。」
『文化祭の衣装ですー、別に乗り遅れた訳じゃないんですー。』
「…そう言うことにしときましょうか。…でも本当、絵の具べったりですね。」
『私の役ね、ゾンビなの！』
「その準備？」
『その準備！ね、田中くん達は？驚くかな。』
驚くと思いますよ、って言いながら。
そんな時期になっちゃったか、って気分になる。
…歳かな。
「菅原さんとかキャプテンもするんですか？」
『うん！菅くんがドラキュラで、大地くんがフランケン。』
「ぶふっ…！…え？」
『大地くんはフランケンシュタイン。でかいから、って。』
「そうなんですか…。」
多分、衣装合わせの時間に抜けてきたんだろう。
見た事あるような怪物が廊下に現れて。
ぎょ、っとする俺らに謝ると。
「佐々木ー。何抜け出してんだよー。」
『あ、すがきゅら！縁下くんに見せに来たんだ。暇で。』
「何が暇で、だ。みんな待ってるぞ。」
『え、もう着替えたの？』
「あぁ。」
フランケンだいちがそう言うと。
Aさんは絵の具の散った顔で。
帰らなきゃ駄目か、なんて目に見えてがっかりする。
いや確かに、田中と西谷が見たら喜ぶだろうけどさ。
「悪いな、縁下。」
「え、あ、いや…全然、別に。」
「縁下のクラスは何するんだ？俺、遊びに来るべ。」
「俺らのクラスは…カフェです。」
『カフェするの？じゃあ、絶対来る。』
「あ、どうもご贔屓に…。」
「明後日だろ？準備、進んでるのか？」
「まぁまぁですね。キャプテン達のクラスはどうなんですか？」
「見ての通りだな。」
『いっぱい悲鳴を上げさせます！』
ノリノリのAさんを見てすがきゅらが苦笑いしたのは。
見てなかったことにしよう、Aさんはお化け苦手らしいから。
…あいつら誘って行ってみるかな、お化け屋敷。
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zgdj - 面白い作品をありがとうございます！ (3月2日 11時) (
レス) @page46 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
みーこ - できればうらつくに残ってほしいけど、saiさんが決めたのであれば口出しはしないようにします。でも、他のツールで繋がりたいのでTwitterとかって教えてもらえませんか、、、？ (2023年1月20日 23時) (レス) @page46 id: 3df5dd07dc (このIDを非表示/違反報告)
みーこ - 今日初めて作品に出会いました！神作品だと思いました。ハイキューの二次創作の作品を見つけて、いい！好き！って思ってその人の作った日を見ると、2015とかで止まっていて、すごい悲しくなっちゃうんですけど、今日まで生きてくれてありがとうございます！ (2023年1月20日 23時) (レス) @page46 id: 3df5dd07dc (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - ちゃむPOPさん» こちらこそ作品を愛してくださってありがとうございます。 (2023年1月11日 11時) (レス) id: 4a22273a47 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむPOP(プロフ) - 何年も帰ってきては読んでます。残してくれてありがとうございます。 (2022年10月18日 20時) (レス) id: 75c22fdb63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるぼー | 作成日時：2015年10月16日 23時
