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そのひゃくきゅー!! ページ26

ハリウッドスターが画面を走り回って。





絶対骨がいってしまいそうなスタントを繰り返す。





でもそんな事より私には。








「…おぉ。」


『大地くん、びっくりし過ぎ。』


「笑うなよ、仕方ないだろ。」


『びくってなったでしょ。』


「なってない。」


『なってましたー。』








後ろから抱きしめられてるこの状況が。





大変なんですけど。





心臓がどくどくしてるんですけど。









『大地くん。』


「んー?」


『もしこんな状況になったらどうする?』


「こんな危ない仕事はしない。」


『もしもだって。』


「…戦わずして勝てる方法を見つける。」


『映画にはならないだろうね。』


「こんなことして死にそうになるとか嫌なんだが。…Aは?」


『私?女性スパイ並みに頑張る。』


「初仕事ですぐ殉職しそうだ。」


『ひど。』









大地くんは少し笑ってから。





私を自分の楽なように抱きしめ直して。





痛そうだな、なんて言う。









『大地くん、映画にびっくりし過ぎだよ。』


「するだろ。」


『私はしないけどな。』


「ちゃんと見てるのか?」


『子どもじゃないんだか…あ。』








ポッケが震えたと思ったら。





メッセージが来てて。




あのでか男だ。









『…お疲れさまー。』


「どうした?」


『メッセージ来た。』


「へぇ。誰から?」


『テツロー。』


「…てつ…黒尾か。」


『うん。』









私が頷くと大地くんは黙り込んで。






映画に集中し始める。






…妬かないか。









『…大地くん、もうすぐ試合?』


「…あぁ、うん。」


『県予選か。』


「あぁ。」


『…テツロー達も戦うんだ…。』


「なぁ。」


『ん?』


「さっきのシーン。えぐかったぞ。」


『嘘。見たい。』


「…巻き戻そうか?」


『いいの?』


「あぁ。」









身を乗り出した彼の胸板が。





背中に当たって。





凄く、凄く恥ずかしい。









「…ここ。」


『…ほんとだ、痛そう。』


「な?」


『見せないでよー…。』


「見たがったのAだろ。」


『えぐいー…。』








きゅ。





強めに腕が回って、大地くんの顔が肩に乗る。






…こんなの、彼からこんなの初めてです!









『甘えん坊?』


「うるさい。映画見なさい。」


『ふふ、はーい。』









何かこんなに甘えられたら。





あの子の事も忘れそうです。

そのひゃくじゅう。 D→←そのひゃくはち。



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zgdj - 面白い作品をありがとうございます! (3月2日 11時) (レス) @page46 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
みーこ - できればうらつくに残ってほしいけど、saiさんが決めたのであれば口出しはしないようにします。でも、他のツールで繋がりたいのでTwitterとかって教えてもらえませんか、、、? (2023年1月20日 23時) (レス) @page46 id: 3df5dd07dc (このIDを非表示/違反報告)
みーこ - 今日初めて作品に出会いました!神作品だと思いました。ハイキューの二次創作の作品を見つけて、いい!好き!って思ってその人の作った日を見ると、2015とかで止まっていて、すごい悲しくなっちゃうんですけど、今日まで生きてくれてありがとうございます! (2023年1月20日 23時) (レス) @page46 id: 3df5dd07dc (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - ちゃむPOPさん» こちらこそ作品を愛してくださってありがとうございます。 (2023年1月11日 11時) (レス) id: 4a22273a47 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむPOP(プロフ) - 何年も帰ってきては読んでます。残してくれてありがとうございます。 (2022年10月18日 20時) (レス) id: 75c22fdb63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるぼー | 作成日時:2015年10月16日 23時

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