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「エース・・・何見てるの?」

私は未だ言い合いを続けている2人から少し離れ隣の店で何かをジッと見ているエースに声を掛けた。

「ん?あぁ凜、見てくれよ、このパイめちゃくちゃ旨そうじゃないか?」

そう言ってエースが指さした方を見ると店頭には出来立ての美味しそうなパイが並んでいた。

「本当だ、出来立てみたいだね」

「あぁ・・・俺の隊にさチェリーパイに目の無い奴が居てさ、そいつに食わしてやりてぇなって」

そう言ってニシシと少し照れくさそうに笑うエースに私は目を細めた。

「・・・・エースは優しいね」

「ん?そうか?」

「うん、ティーチの事でしょ?」

「凜、知ってたんだな。あいつら今回、船番だしなぁ。」

「うん、ちょっと前にね。買って帰ってあげるの?」

私がそう言うとエースはう〜んと呻りながら頭を抱えた。

「あー、そうしてやりてぇのは山々なんだけど今結構ピンチなんだよな〜」

私はそんな彼を見て笑うとそっとその手に小袋を渡した。

「ふふ、これは 貸し だからね」

「な・・・これは使えねぇよ、だってこれプリシラの所で・・・」

そう言ってワタワタと慌てる彼を見ながら私は言葉を続けた。

「私も同じだよ。エースが大事な物私も同じ・・・」



だから本当はティーチにもあんな事を起こしてほしくない・・・・。


そんな私を見てエースは少し困った様に笑った。



「おーい、凜・エース何してんだ?」

「サッチ、今行く!!・・・ほらエース早くして」

「凜、ありがとな」

エースの言葉を聞きながら私は笑顔で頷きその場を後にした。








その後も私達は食材を集めたり島を探索して過ごし気が付くと夕日が海に沈む時間になっていた。

「わー、もうこんな時間なんだね」

「そうだねぃ。あっという間に過ぎた1日だったよぃ」

「うん、そろそろ戻る?」

「よぃ。今日はもう戻るよぃ」

「食材もこんだけ手に入ったしな!!」

「そっか・・・」

少しほっとした私はそこで小さな溜息をついた。

「凜大丈夫かぃ?」

「うん、ちょっとホッとしただけ」

「そうだねぃ、とりあえず今日は何事も無く終わりそうだよぃ」

そんな事を話しながら歩いている私は誰かに見られている強い視線を感じバッと後ろを振り向いた。


「??どした?凜ちゃん。なんかあったか?」

急に後ろを振り向いた私にサッチは驚いた様に声を掛けた。マルコもそんな私を心配そうに見ていた。





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紗良咲(プロフ) - 星猫さん» 初めましてコメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいです!!高評価もありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします! (2021年10月13日 22時) (レス) id: 1086401827 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年10月13日 21時) (レス) @page3 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗良咲 | 作成日時:2021年10月12日 23時

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