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私が話すまで何も言わずにジッとこちらを見ていたマルコに応えるよう私はゆっくりと夢の内容を話し始めた。


「嵐の様な夜で何だか胸騒ぎがした私はね、サッチの部屋に行ったの。いくら扉を叩いても大声で呼んでも何の反応も無くて・・・扉に手を掛けたら空いてたから部屋に入ったの。そしたら・・・そしたら・・・」


そこで言葉を詰まらせた私にマルコはそっと近付き、ゆっくりと後ろから私を抱き締めた。

「マルコ・・・私怖い・・・・あの夢が現実になるんじゃないかって・・・」

ギュッと回された腕にしがみつき私はそう言った。

「・・・大丈夫だよぃ・・・俺がそんな事にはさせねぇ・・・絶対にな」







スースーと寝息をたてて俺の腕の中で眠る凜をそっとそのままソファに横たわらせ毛布を一枚被せると俺はそのままオヤジの元へと向かった。


「オヤジ・・・こんな夜更けに済まねぇよぃ」

俺がそう言うとベッドに腰掛けていたオヤジはグラグラ笑いながら言った。

「構わねぇ・・・お前ぇの事だ、大事な話なんだろう?」

「あぁ・・・、凜が夢を見たんだ。サッチが死んじまう夢をな・・・」

「そうか・・・で、どうするつもりだ?」

オヤジは先程とは違う真剣な眼差しで俺を見つめ返しそう言った。

「・・・敵が誰であれ俺達家族を傷付ける様な奴は許さねぇよぃ」

「グラララ・・・まぁ、お前ぇならそう答えると思ったぜ」

オヤジはそう言うって笑ったかと思うと次の瞬間には再び表情を引き締めて言った。

「お前ぇにはすまねぇと思ってるんだ。いつも損な役回りばかりでな・・・あいつも俺達にとっては大切な家族の一員だ・・・」

「そうだねぃ・・・・でも、俺達を傷付ける様な奴は誰であろうと許すことは出来ねぇ・・・」

「・・・あぁ、マルコ・・分かっちゃいるとは思うがお前ぇも十分気を付けろ。あいつ・・・ティーチはどこか食えねえ・・・」

「あぁ、分かってるよぃ・・・オヤジ、エースの事頼んだよぃ?」

「グララ・・・おぅ、あいつもまだまだ青いからな」

そう言って笑うオヤジに俺はどこかホッとした気持ちになり一つ挨拶をすると部屋を後にした。




翌朝—————

「ん・・・私、いつの間に??」

ぼんやりとした意識のまま私は身体を起こしそこがマルコの部屋だという事に気付き呟いた。

「起きたかぃ?」

「マルコ・・・おはよう」

「よぃ。そろそろ港に着くよぃ。準備あるだろぃ?」

「ん・・・マルコ大丈夫だよね?」




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紗良咲(プロフ) - 星猫さん» 初めましてコメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいです!!高評価もありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします! (2021年10月13日 22時) (レス) id: 1086401827 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年10月13日 21時) (レス) @page3 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗良咲 | 作成日時:2021年10月12日 23時

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