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「凜ちゃん！！俺はその、嬉しいんだけどほら後ろ後ろ！！」
なおもサッチから離れる様子もなく抱きついている凜に困った様な表情を見せサッチは彼女の背後を指差した。
「・・・へ？」
やっとの事で我に返った凜はサッチの指のさす方向をゆっくりと振り返る。
するとそこには不機嫌そうに両腕を組んだマルコが立っていた。
「・・・・あ、マルコ・・・えっと、これはその・・・」
サッチに回していた手をゆっくりと解きマルコに向き直った凜は慌てて両手を振りながらこの状況を説明しようとしていた。
「はぁ・・・分かってるよぃ」
そう言ったマルコはゆっくりと私の方に近付くとポンと私の頭上に手を置いた。
「なぁなぁ、2人は通じ合ってるようで何よりなんだが・・・急にどうしたんだよ、こんな夜更けに・・・」
そう言って不思議そうにこちらを見るサッチに私は慌てて言った。
「ご、ごめんね、サッチ・・・ちょっとリアルな怖い夢見ちゃって・・・」
「夢？俺が無事で良かった、って事は俺が凜ちゃんの夢に出たって事か？」
「あっ、うん・・・そうだね」
「うそっ！！マジ？マルコじゃなくて俺？」
よく分からない事で喜んでいる様子のサッチを横目にマルコはまた一つ大きな溜息をついた。
「本当にこいつが単純で助かったよぃ・・・それより凜大丈夫かぃ？」
「うん、ごめんねマルコ・・・その・・嫌な夢見ちゃって・・・」
「そうかぃ・・・少し話そうかねぃ・・・サッチ、騒がして悪かったねぃ。俺達はもう行くよぃ。明日も早えからゆっくり休めよぃ」
「ん？あぁ、そうだな。・・・凜ちゃん！！夢でも心配してくれて嬉しかったぜ！！大丈夫、俺はオヤジの夢叶えるまで死なねぇからそこは信用してくれ！！」
「サッチ・・・ん、ありがと・・・」
私はまだ少し目元にあった涙をしっかりと拭うと笑顔でサッチにそう答えた。
「少し落ち着いたかぃ？」
あれからマルコの部屋に移動した私は彼に温かいミルクを淹れてもらった。
「うん、その心配かけてごめんね」
「気にすんなよぃ。たまたま仕事を片付けてたらこんな時間に部屋を出る音が聞こえたんでねぃ」
「そっか・・・」
そう言って両手で持っていたカップに視線を落とした私を見てマルコはゆっくりと私に尋ねた。
「あの時の夢を見たのかぃ？」
「うん・・・」
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紗良咲(プロフ) - 星猫さん» 初めましてコメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいです!!高評価もありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年10月13日 22時) (
レス) id: 1086401827 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年10月13日 21時) (レス) @page3 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗良咲 | 作成日時：2021年10月12日 23時
