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私がそう告げた瞬間僅かではあるが彼女の瞳が大きく揺れた。
「そう・・・あなたもあの子と同じ事言うのね」
「え？」
私がそう言うと彼女は小さく首を横に振り言葉を続けた。
「いいえ、何でもないの・・気にしないで頂戴。それで、あなたマルコ隊長と恋仲になったそうね。守りたい人って隊長の事かしら？」
「へ？！何でそれを知ってるんですか？」
「ふふ、この船で私の知らないことは無いの」
彼女はそう言うと悪戯っぽく微笑んだ。その姿一つとっても可愛らしさの中に大人の色気が感じられ私は顔が仄かに赤くなるのを感じた。
「それは・・・でも、本当にこの船の全員がいつまでも笑って過ごせるようにしたいんです。もちろん甘い事言ってるのは分かってます。グランドラインの厳しさも全てではないですが分かってきたつもりです」
「そう・・・あなたがそこまで言い切るのなら私はもう何も言わないわ。でも覚えておいて・・・あなたの道は決して平坦ではない。きっと失う物も多いわ」
私はその言葉を聞きハッと息を呑んだ。
「確かにそうかもしれません・・・でも私は諦めません！！」
私はそう言ってガバっと立ち上がると彼女に一礼をして浴場を後にした。
「あーぁ・・・すっかり嫌われちゃったわね。でも、これでよかったのよね・・リィナ・・・」
一人取り残されたマリーナはそう呟くとふっとその顔に微笑みを浮かべた。
その後苦い思い出を忘れる様にベッドに飛び込んだ私は1日の疲れからかベッドに沈み込む様に眠ってしまっていた。
―――翌朝
何やら外が騒がしい事に気付き上着を羽織り外に出た。
「どうしたんだろ？」
辺りを慌ただしく走り回る船員達を横目に私は取り敢えずと甲板に向かった。
「サッチ、どうしたの？」
私は甲板に居合わせたサッチにそう声を掛けた。
「おう、凜ちゃん。朝っぱらから慌ただしくてびっくりしたろ？海軍に船の場所が見つかっちまったみたいでな。急遽出港する事になったんだよ」
「海軍に？でも皆戻ってるの？」
「あぁ、それは心配要らねぇよ、それより今からかなり揺れると思うから・・・・」
サッチがそう言った瞬間船が急激に大きく傾き私はバランスを崩し柵から大きく身を乗り出す形になった。
「へ？」
一瞬の出来事に私は柵に捕まる余裕もなく船外に放り出される形になった。
「凜ちゃん！！！」
サッチが柵に捕まり私に手を差し出すもあと少しの所でその手を掴む事は出来なかった。
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紗良咲(プロフ) - 星猫さん» 初めましてコメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいです!!高評価もありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年10月13日 22時) (
レス) id: 1086401827 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年10月13日 21時) (レス) @page3 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗良咲 | 作成日時：2021年10月12日 23時
