29 ページ29
「からかって悪かったよぃ」
朝のピークを過ぎた食堂でマルコは凜に向かいこれでもかと頭を下げる。
「・・・・・」
当の本人は何も言わず不機嫌な顔でサッチの作った朝食を黙々と食べていた。
「まぁまぁ・・・凜ちゃん、こいつもここまで反省してるんだしそろそろ許してやってくんねぇか？」
サッチにそう言われ何だか自分が悪者になった様に感じゆっくりとマルコへと視線を移す。
「別に・・・怒ってないです」
その様子にサッチは苦笑いを浮かべマルコはシュンと肩を落とした。
「それより、何があったか教えてサッチ」
「ん？あぁ、そうだな・・・凜ちゃんどこまで覚えてるの？」
「えーと、サッチにお遣い頼まれて地下の貯蔵庫であの花を見付けて、それに触れた所まで・・・かな？」
私は思い出しうる限りの記憶を思い起こしそう告げた。
「そっかぁ・・・それから結構大変だったんだぜ・・・」
サッチがそう言って話を続けようとしたその時例によって食堂の扉が勢いよく開かれエースがこちらに飛びついて来た。
「きゃぁっ・・・エース？？？」
「凜いつ戻ったんだ？本当の本当にお前なんだな？」
そう言ってベタベタと私の身体のあちこちを触るエースをグイとマルコが引きはがした。
「辞めろよぃ」
「なんだよ〜、良いじゃねぇかちょっと位・・・・でも、本当に凜なんだな。ちっこい凜も可愛かったけど俺はやっぱり今の方が好きだ！！」
サラリと爆弾を落とすエースに私はかぁっと頬が上気するのを感じた。
「エースらしい挨拶だ・・・だが、お嬢さんが困ってる、それ位にしときな」
そう言って私の頭にポンと手を置いたのはイゾウだった。
「イゾウ・・・」
「お帰り、凜」
「・・・あっ、ありがとう、イゾウ」
「感動の再会は結構だがそろそろ話を進めて良いかねぃ？」
どこか不機嫌な様子でマルコがそう言うとそこに居た全員が改まって私を見た。
「えっと、よろしくお願いします・・・？」
そうしてようやく私は今までの出来事を話して聞かせてもらった。
「私が3歳児に？」
「そうだよぃ」
「で・・・でも、何で？」
「それはまだ憶測の域を出ねぇがほぼ間違いなくあの花が原因だと思うねぃ」
「ま、ここで今あーだこーだ言ってても答えは出ねぇんだろうけどな」
「そういうこったね」
サッチの言葉にイゾウも深く頷いて答えた。
私はとても受け入れきれないその話に頭を抱える。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 163人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗良咲(プロフ) - 星猫さん» 初めましてコメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいです!!高評価もありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年10月13日 22時) (
レス) id: 1086401827 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年10月13日 21時) (レス) @page3 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紗良咲 | 作成日時：2021年10月12日 23時
