28 ページ28
「うーん・・・」
小窓からの眩しい光に凜は身を捩る。
少し肌寒さを感じ暖を求めスリスリと温かい温度を感じる方へとすり寄る。
「・・・凜、起きたのかぃ？」
彼女の隣に寝ていたマルコも擦り寄られた事で意識を浮上させそっと瞳を開き彼女の方を見た。
「・・・よぃ？？？凜？！！」
マルコは勢いよく起き上がると彼女の様子を確かめた。
「起きろ！！起きろぃ！！凜」
「うーん・・・・マルコ？」
ようやくゆっくりと目を開け寝ぼけ眼でこちらを見る凜にマルコは声を掛ける。
「落ち着けよぃ・・・凜自分の姿を・・・・」
そう言いかけたと同時に彼女の甲高い悲鳴が響き渡った。
「どうした、凜ちゃん！！敵か？そうなのか？？」
彼女の悲鳴を聞いたサッチがマルコの部屋の前へ着くとその扉をバンバンと叩きながら中へ声を掛ける。
「ち・・・違う、違うの！！！ちょっと待って私もマルコも今混乱してるから！！」
「ん？凜ちゃん？なんか話し方・・・・」
「え・・・と、マルコ・・・そのこれはどういう？」
凜は毛布で自身を包み半分涙目になりながらマルコに問う。
「どうって・・・覚えてねぇのかよぃ？」
マルコにそう言われ凜は頭をフル回転させる。
(えっと、私確かサッチにお遣いを頼まれてそれで・・・そうだ！！マルコにその日の夜話があるって言われたんだ！！・・・て事は・・・もしかして・・・・そういう事？！)
そこまで考えて私は改めて自分の毛布の中の姿を見た。
どう見てもサイズの合わないTシャツは云わば彼シャツの様な状態で下着がギリギリ隠れるかのラインであった。
(あーーーーーー、何てこと！！！！私ってばなんで何も覚えて無いの？)
何も言わずに表情をコロコロ替え赤くなったり青ざめたりしている凜を見てマルコはきっと彼女が大変な誤解をしていると判断し声を掛けた。
「凜、安心しろよぃ。おめぇの考えてる様な事は何もねぇよぃ・・・・」
「・・・へ？何も？」
「よぃ」
すると安心した様な残念な様な何とも複雑な表情を浮かべた彼女にマルコの悪戯心が擽られ、彼はニヤッと悪い表情を浮かべた。
「ま・・マルコ・・・さん？」
「そんな残念そうな顔するんじゃねぇよぃ。さっきのアレ・・・可愛かったぜぃ？」
そう言うマルコの言葉に私の頭には今朝の様子が想い起こされた。
「っ、マルコの馬鹿！！」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 163人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗良咲(プロフ) - 星猫さん» 初めましてコメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいです!!高評価もありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年10月13日 22時) (
レス) id: 1086401827 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年10月13日 21時) (レス) @page3 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紗良咲 | 作成日時：2021年10月12日 23時
