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「わぁ・・・・マルコ、綺麗!!」
不死鳥の姿になった俺に凜は驚くことも無く笑顔で頭に触れて来た。
俺は少し頭を下げ凜の顔に頭を擦り付ける。
「ふふ・・・くすぐったーい」
(こんな所他の奴らには絶対に見せられないねぃ・・・)
「マルコ、しゅごいねぇー」
すっかり元の調子に戻った様子の凜を見て俺も元の姿へと戻る。
「そうかぃ?凜が笑顔に戻ってよかったよぃ。・・・・ビリビリもなかったろぃ?」
そう俺が言うと彼女はハッとした様子で自身の手を見て嬉しそうに頷いた。
「うん!!」
それから少ししてサッチやエース、イゾウといった面々がモビーへと戻って来た。
「さっちゃん、えーしゅ、イゾー・・・・ごめんなしゃい」
皆が帰って来るのを待つと言って聞かなかった凜は3人を認めるや否やペコリと頭を下げてそう言った。
「凜、大丈夫か?心配したんだぞ」
エースがそう言って彼女を抱え上げようとしたその一瞬、構えた表情を見せた凜であったが意を決した様に自らエースへと抱き着いた。
「うん、だいじょぶ・・・ビックリしたの」
「そっか。ま、ティーチも大した事なかったしこんな日もあるよな」
ある意味楽天的で妹分を溺愛している2人で助かったと胸をなで下ろした所でイゾウがそっと俺に近付き言った。
「2人はあまり気にしてない様だが・・・あれは明らかにティーチに向けて・・・と俺は感じたんだがねぇ」
「そうかぃ。俺も理由は分からねぇが、凜はティーチが苦手みたいでねぃ・・・あの能力をどこでどうしたか俺も定かではねぇんだが、恐らくあの花が関係してるんじゃねぇかと睨んでるんだよぃ」
「花?」
「あぁ、サッチの馬鹿がどこかで見つけた花だよぃ。・・・まぁ、あれが無かったら俺も凜と出会えて無かったんだがねぃ」
「そうかぃ・・・まぁ、今はそういう事にしとくさね」
イゾウはそう言うと俺の肩を一つ叩き凜達の元へと向かった。
「おっ、そうだ。凜これやるよ」
エースがそう言ってポケットからある物を取り出すと凜へと手を差し出した。
「なぁに???」
彼女はそう言うと自身の手のひらに載せられたそれをジッと見つめた。
「・・わぁ、パパ!!」
「あぁ、凜には流石にコレは無理だろ?だから作ってもらった!!」
エースが渡したそれは彼と同じデザインのオヤジをモチーフにしたネックレスだった。
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紗良咲(プロフ) - 星猫さん» 初めましてコメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいです!!高評価もありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします! (2021年10月13日 22時) (レス) id: 1086401827 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年10月13日 21時) (レス) @page3 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗良咲 | 作成日時:2021年10月12日 23時