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どれ程その場でそうしていただろうか包まれていた温かい光が消え凜はハッとして我に返った。
「っ、にいに！！猫しゃんは？」
「あら、こんな所で素敵なお嬢さんが一人で居るなんて・・・迷子かしら？」
不意にそう声を掛けられ振り向くとそこにはすらっとした体形に白いマントの様な上着を羽織った女性が立っていた。
「わぁ・・・・おねいさん、お花の妖精しゃんなの？」
凜はその美しさに感心した様にそう声を漏らす。
「・・・・ヒナ感激。・・・どこから来たの？パパやママは？」
「うーんとね、パパはお船にいりゅの。にいに達はあっち！！」
そう言って凜は島の中心部であろう場所を指さす。
「そう。一人では危ないわ。ヒナと一緒に町まで行きましょう」
「いいの？ありがとう、おねいしゃん」
そう言って凜は満面の笑みを浮かべヒナの手を取り歩き始めた。
「ねぇねぇ、おねいしゃん・・・それなんて書いてりゅの？」
凜はヒナの背中に書かれている感じを指さし聞いた。
「え？これ？これはね＜せいぎ＞って書いてるの」
「せいぎ？？なぁに、それ？」
「そうね・・・わたくしにとって譲れないもの・・・かしら」
「ゆずれないもの？」
「えぇ、守り抜くものよ。あなた、えっとお名前は何だったかしら？」
「凜だよ！！」
「そう、凜にもあるでしょう？守りたいものが・・・」
ヒナがそう言うと凜は一瞬うーんと考えすぐに顔をパぁっと輝かせると頷いた。
「うん、パパとにぃに達！！」
「そう。凜はお父様とお兄様が大好きなのね。・・・ヒナ感心」
「ヒナのおねいしゃんの守りたいものはなぁに？」
「ふふ、それは秘密。でもあなたも大きくなればいずれ分かるわ」
「えー、じゅるーい」
「ふふふ。・・・・ほらそろそろ町が見えて来たわよ」
ヒナが凜の気を逸らす様にそう言うと彼女は町の方に目を向けた。
その時だった、どこからともなく凜の名を呼ぶ声が聞こえた。
「あっ！！にいに！！ヒナしゃんありがとう。凜もうだいじょぶ！！」
「えっ、あ、ちょっと」
そう言うが早いが凜はヒナの手を離し声のする方に走っていった。
「・・・全く。不思議な子・・・ヒナ悲愴」
ヒナは静かにそう言うと踵を返しその場を後にした。いずれどこかでまた会えるそんな予感を胸に。
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紗良咲(プロフ) - 星猫さん» 初めましてコメントありがとうございます。そう言って頂けると本当に嬉しいです!!高評価もありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年10月13日 22時) (
レス) id: 1086401827 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年10月13日 21時) (レス) @page3 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗良咲 | 作成日時：2021年10月12日 23時
