国見ちゃんと、間違い電話 . 3 r d

もしもーし。58 ページ8

ラインの画面を見つめていると



すぐに英からかかってきた。



「もしもーし」



『もしもしーこちら間違い電話でーす』



「じゃあ切りますねー……じゃないわ!!勉強!!」



ビデオ通話に変えると、英の顔が見える。



「あー顔見えるじゃん!!集中でーきーない!!」



『大丈夫。俺が集中させるし』



「その言葉、信じるからね?」






そんなこんなで始まった小さな勉強会。



最初の方はわからないところわかりやすく教えてくれて



ほんとにいい奴だったよ、英。



……まぁ、私が馬鹿すぎて呆れられたんですけどね!!




てか問題はそのあと。



時間が経つにつれてさ、



『A眠そう。目がトロンとしてる』



「私も眠いのー……あんたはいつもだけどね!」



『その顔いい。可愛い』



「ブフォ!!」



よくもサラッと言えますね!!



そんな真正面から褒められると恥ずかしいわ!!



褒めてんのか知らないけど!



『それ何回も聞くんだけどさ、そんな声よく出るよな』



「あんたのせいでしょ!!つかもう!!集中できないじゃん!!」



とか




『Aに会いたくなってきた』



「……今度、また来てよ」



『当たり前じゃん。断られても会いにいくし』



「…バーカ」



いやほんとにバカだわ!!



こんな呑気な会話してる場合じゃないんだって!!



とにかく集中力が欠けた、うん。






「あー眠たい!!」



『そろそろ切り上げたら?』



「…大体、勉強できたかな…」



『うん。明日がんばれ』




そんな感じで勉強会終了。



終わると2時を超えていた。



「英、こんな時間までごめんねー…大丈夫?」



『……』



「おーい!!英起きてー!?」



『…うん…』



「……切るからね、おやすみ。今日はありがと、遅くまでごめんね。また明日」



英は半分意識ないっぽいからそのまま切った。




今日はほんと感謝かな。



なんだかんだ言いながら最後まで勉強手伝ってくれたからね。

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