国見ちゃんと、間違い電話 . 3 r d

もしもーし。67 ページ17

ちょい待て。



助けてくださるのは嬉しいんですけどね!!




彼氏って言わないでください。



英に聞こえちゃってます。




変な誤解が生まれますけど!?




「ちぇ。彼氏持ちかよ〜行こーぜ」



「おう」




その男の人達の諦めが早くて良かった。



すぐに去っていった。





「よぉ、さっきぶりだな」



「ありがとうございます。でも私、現在“彼氏”と通話中なんでーあは」



「おま、彼氏いたのかよ!?つーか今の聞かれてたのか!?」



「そーですご愁傷様ですトサカ頭さん。私の彼氏怖いですよー」




そして英が空気。



なんか返事してよ…




「ね!!英!!」



『そいつ誰?』



「本日出会った方です」



『A、そいつの彼女なの』



聞くからにすっごく怒ってらっしゃる…



「いやいや何言ってんの!?ナンパから助けてもらうための嘘だから!!ね!?」



それくらい、わかってるくせに、こんにゃろ。




「あー…なんか俺、悪いことしたか?」



「はい、めっちゃしてます!!」



助けてくれて嬉しいっちゃ嬉しいけど、ねぇ!?




「なんか、わりーな。そういうつもりじゃねぇんだよ」



「いや私的には理解できてます!!弁解するならこいつに!!」



スマホを指さす。




『……切るから』



「え、ちょ!?」




プツッと切られた電話。



残るのは英の電話番号と、通話終了の文字。




「……完全に、怒ったな…英」



「え、マジで大丈夫か」



「全然大丈夫じゃない、やばし」



これは、どーすれば良いのでしょう。




「……まぁ、トサカ頭さんは悪気ないので……私の問題です!気にしないでくださいね!」



「マジですみません…」



「いやいや全然いいので!!あ、そうだ」




トサカ頭さん、本気で落ち込んでおられる……



私、二人も機嫌を悪くしてしまった……なんてことだ。




「申し遅れてすみません。私、烏野高校男子バレー部マネージャー岩泉Aです!!また会う機会があればよろしくお願いします!!それじゃ!!」




とりあえず、お土産買って、宮城帰ろ。




あ、こんなやばい状況でもお土産は買うよ?だって買いたいもん。




東京来たって自慢してやんよ。




……ってそれどころじゃないけども。

もしもーし。68→←もしもーし。66

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す