国見ちゃんと、間違い電話

もしもーし。1 ページ2

私はどんよりした気分である人と電話していた。



「ねーちょっと聞いてよー。また赤点とって再試なんだけどー…」



『マジか!?俺もだぜ!!やったな!』



いや良くないわ。




電話の相手は同じクラスの、西谷夕。



「よくないでしょ。てか夕、部活に影響ないの?」



『あ、あ、あ、あるかもしれねぇ!!どーしたらいい!?A!!』



「努力」



私も人のことを言えないけれど



夕はとてつもなくバカ。



私だって夕よりはマシだよ絶対。



『あああやべぇ!!俺勉強してくるな!!』



ﾌﾟﾂｯ



夕が叫んだ途端、電話が切れた。



私も勉強しなきゃかなぁ…



そう思ってふと気づく。



あれ、通話中に着信きてる。





知らない番号だったけど



私、最近携帯変えたばっかだから知ってる人かもしれない。



そう思い、こちらから電話をかけ直した。



ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ



ワンコールで電話に出てくれた相手。




『…もしもし?』



ん、男子じゃん。



誰だ……?




「もしもーし。あのー、さっきあなたからかかってきて…」



『……岩泉さんですか?俺、国見ですけど』




……いや、岩泉だけど。うん。岩泉だけどさ。



でも私、国見さんなんて知らないよ!?



最近友達になった人……国見さんなんていたっけ。



「あー……岩泉だけど…国見さん、私の友達?」



『…ﾌﾟ』



この人失礼!超失礼!!人のこと笑ってきた!!




「え、ちょっと何笑って……るんですか?知り合いですか?」



『いや…面白くてつい……すみません、俺のかけ間違えみたいです』



かけ間違い…でも、私岩泉なんだけど…



「あ、そ、そそうなんですか……良かったです?」



『…ﾌﾟ』



この人また笑ってきた…!!



なんなのまじで。



「…失礼な人ですね!!間違いなら早速に切らせていただきますのでっ」



ﾌﾟﾂｯ



私は返事を聞かずに切った。



あー変な人と喋ったわ。

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