Thirteen ページ15
__翌日。
昨日と違い、今日は寝坊しなかった。
寧ろ、いつもより早い時間に起きてしまったくらいだ。
多分、手紙の事で緊張していたからだと思う。
「ショッピ君、まだかなぁ…。」
ショッピ君の事が待ちきれず、家の中をうろうろしていると…。
"ピンポーン"
噂をすればなんとやら。
チャイムが玄関に響き渡った。
ゆっくりゆっくりドアへと向かっていく。
「おはよう、ショッピ君。」
「おはようございます、先輩。
行きましょうか。」
一度深呼吸をして、目を閉じる。
ショッピ君が心配してくれたのか、不安そうな眼差しで此方を見たが、私は何も言わずに足を踏み出した。
____
一昨日、そして昨日と同じ様に、私は下駄箱の前にショッピ君と共に立つ。
家を出た時と同じ様に、深呼吸をして、扉を開ける。
すると、そこには___。
「まぁ、何となく分かってたけど…。」
またしても、手紙が入っていた。
いつもと同じ様に、ハートのシールで綴じられている。
少し抵抗感はあったものの、私は封筒から中身を取り出した。
____
先輩、昨日は本当に申し訳無かったです。
まさか、あんなに具合を悪くしてしまうとは思っていなくて。
でも、ああいう先輩も僕は好きなのでご心配なく。
…あ、なんで僕がその事を知っているのか、疑問に思われたかもしれませんね。
一番最初に出した手紙の通り、僕は先輩の事を見守っていますから。
貴方のことならなんでも知っているつもりです。
__それじゃあまた、お手紙出しますね。
___より
____
「…要は見張られてるって事…?」
震えた声で、しかし昨日よりかは大分マシな声でポツリと呟く。
"何故具合が悪くなった事"を知っているのか。
確かに気になったが、その理由が手紙に書かれているのは、見透かされたかのようで少し悪寒がした。
「先輩、取り敢えずペ神先生先生に。」
「うん。」
そうだ、ペ神先生に相談しなくては。
震えた足で、しかし此方も昨日よりは大分マシな足で保険室へと向かい始める。
送り主が"具合が悪くなった事"を知っていたという事は、何かしらの手段を使って私を見ていたという事。
目視?もしかしてカメラかなにか?
跡を付けられていた?
でも、あの場には誰もいなかった。
カメラだって、一日目に密かに身体中、そして部屋中を探し回ったが、そんな物が無いのは確認済みだ。
訳が分からずこんがらがる頭を抱えながら、私は保険室の扉を叩いた。
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詩音 - 更新お願いします! (2019年6月21日 23時) (レス) id: fcce2a0899 (このIDを非表示/違反報告)
まる。(プロフ) - モンスターエナジー愛好家さん» コメント有難う御座います!まさか本当に送ってくれる方がいるとは…(笑)更新頑張ります! (2019年6月9日 8時) (レス) id: 22fe2e4dd0 (このIDを非表示/違反報告)
モンスターエナジー愛好家(プロフ) - 更新あくしろよ( º言º)……だめだ良心が痛む… (2019年6月8日 22時) (レス) id: d836fbb346 (このIDを非表示/違反報告)
まる。(プロフ) - ゆあさん» コメント有難うございます!そう言って頂けて嬉しいです。更新頑張らさせて頂きますね。 (2019年6月1日 15時) (レス) id: 22fe2e4dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - メッッッッッチャャ好きです!更新頑張ってください! (2019年6月1日 7時) (レス) id: efe5fa3d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる。 | 作成日時:2019年5月30日 18時