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Two ページ2

「先生、A先輩が気分悪くなっちゃったらしくて。
連れてきました。」

保健室に着くやいなや、ショッピ君が大声で先生を呼んでくれた。
しかし、声掛けに反応する者は誰一人として居ない。
どうやら、養護教諭のペ神先生は不在の様だ。

「居ない…みたいだね。」

「そうっすね…。
こんな時に限って居ないなんて…。
取り敢えず、ベッドで休んでおいてください。」

ショッピ君はそう言うと、布団や枕、その他諸々を用意し始めた。

___その間、私は保健室の椅子に腰掛けながら、ラブレターの事を考えていた。

あのラブレターは誰が出したものなのか。

"影から見守ってあげたのに。"と言うのはどういうことなのか。

そんな事を考えていると、私は唐突にある事に気づいた。
それは、先程から握り締めている、ラブレターが入っていた封筒の"違和感"。
…なにか、枝のような物が入っているのだ。

封筒を開き、恐る恐る中を見てみると、そこには__。

「なにこれ…ブルーベリー…?」

中に入っていたのは、ブルーベリーの様な実が付いている枝。
手紙の送り主は、何故この枝を同封したのか。
私が頭にはてなを浮かべていると、それに気付いたショッピ君が此方に近付いてきた。

「…これ…アイビーじゃないっすか?」

私の手の中の枝を見て、ショッピ君はそう一言。

「あ、これアイビーか…!
ショッピ君、よく知ってるね。」

私は内心驚いていた。
園芸部に所属している私でも直ぐには分からなかったのに。
ましてや、サッカー部に所属している運動好きの彼が名前こそ偶に聞くものの、実際はどの様な植物かあまり知られていないアイビーを知っているのにはびっくりした。

「ねぇ…送り主は、どういう意図でこのアイビーを入れたのかな…。」

私はショッピ君に問いかける。
ショッピ君は、俯いて少し考える素振りを見せた後、思い付いたかのように顔を上げてこう言った。

「花言葉…とかじゃないっすかね?」

「花言葉…。」

確かに、この花の持つ意味によっては納得出来るかもしれない。
でも、アイビーの花言葉って…?

私が疑問に思っていると、私の頭の中を見透かした様にショッピ君が口を開いた。

「…先輩、アイビーの花言葉、教えてあげますね。
アイビーの花言葉は__」

ショッピ君の口からアイビーの花言葉が正に言われようとした瞬間__。
ガラガラと音を立てて、保健室のドアが開いた。

Three→←One



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詩音 - 更新お願いします! (2019年6月21日 23時) (レス) id: fcce2a0899 (このIDを非表示/違反報告)
まる。(プロフ) - モンスターエナジー愛好家さん» コメント有難う御座います!まさか本当に送ってくれる方がいるとは…(笑)更新頑張ります! (2019年6月9日 8時) (レス) id: 22fe2e4dd0 (このIDを非表示/違反報告)
モンスターエナジー愛好家(プロフ) - 更新あくしろよ( º言º)……だめだ良心が痛む… (2019年6月8日 22時) (レス) id: d836fbb346 (このIDを非表示/違反報告)
まる。(プロフ) - ゆあさん» コメント有難うございます!そう言って頂けて嬉しいです。更新頑張らさせて頂きますね。 (2019年6月1日 15時) (レス) id: 22fe2e4dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - メッッッッッチャャ好きです!更新頑張ってください! (2019年6月1日 7時) (レス) id: efe5fa3d58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まる。 | 作成日時:2019年5月30日 18時

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