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「凜あがったよい」
「お帰り、早かったね・・・・って・・・」
そう言いつつ振り返りマルコを見ると、私のTシャツをワンピースの様に着て眠そうな目を擦っていた。その姿はまるで子供そのもので凜は一人胸をときめかせていた。
「(か・・・可愛い)・・・あー、っとマルコこっち来て。」
私は彼を手招きで呼び自身の前に座らせると首にかけていたタオルで優しくまだ水の滴っている頭を拭いた。
「ちゃんと乾かさないと風邪ひいちゃうからね」
そう言ってタオルであらかた乾かすとドライヤーを手に取りしっかりと髪を乾かしてやる。
「な・・・なんだよぃ？！」
初めて見るそれに驚き眠そうな目を見開きマルコはこちらを見上げる。
必然と上目遣いになるその姿にさらに胸がキュンとしたのは秘密にし、私はドライヤーについて自分の知識を基に簡単に説明した。
「へー、不思議な物が沢山だねぃ」
髪を乾かす間大人しく説明を聞いていたマルコは乾かし終わるとドライヤーを手に取りしげしげとそれを不思議そうに眺めていた。
「ふふっ。マルコにしてみればこちらの世界は不思議で沢山だよね。・・・・じゃあ、私もお風呂入ってくるから眠かったらその布団使ってね」
「よい」
聞いているのかいないのか未だにドライヤーを興味深そうに見ているマルコにそう言って私は立ち上がりお風呂場に向かった。
「ふぅー・・・・さっぱりした」
私がそう言って部屋に戻るとマルコは布団の上にどこから見つけてきたのか地図を広げ真剣な表情でそれを見ていた。
「本当に何もかも違うんだねぃ・・・」
余程集中しているのか私に気付く様子もなく寂しそうにそう一人呟いた。
私はその言葉に胸が苦しくなるのを感じそっと後ろから小さな彼を抱きしめた。
「な・・・なんだよい？！」
突然のそれに驚いたマルコは手足をじたばたとさせ抵抗した。
「大丈夫、大丈夫・・・お勉強熱心なのは感心だけど今日はいろいろあって疲れたでしょう。もう寝よう」
そう言ってそのまま布団にマルコを横たわらせるとトントンと胸の辺りをテンポよく叩く。
「何度言えばいいんだよぃ！！俺は子供じゃねえよぃ！」
「はいはい。その姿で言われても説得力無いけどねぇ。」
私が笑いながらそう言うとマルコは諦めた様に目を瞑り少ししてスヤスヤと規則正しい寝息を立て始めた。
「全く・・・素直じゃないんだなぁ」
私はそう言って一人笑みをこぼした。
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紗良咲(プロフ) - 猫さん» ありがとうございます。返信遅くなってすみません。とても励みになります！！これからもよろしくお願いします。 (2021年10月8日 23時) (
レス) id: 90730fcb24 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - この作品好きです!更新これからも頑張ってください!楽しみに待ってます! (2021年10月4日 20時) (レス) id: f024874d73 (このIDを非表示/違反報告)
紗良咲(プロフ) - ミィさん» ミィさん わぁぁぁ、本当にそう言って頂けて嬉しいです。頑張りますのでよろしくお願いします。 (2021年5月23日 22時) (レス) id: 90730fcb24 (このIDを非表示/違反報告)
ミィ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待っています！頑張って下さい！ (2021年5月20日 0時) (レス) id: 9ab59aac0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗良咲 | 作成日時：2021年5月8日 16時
