34 ページ34
「プリシラも美人だが、姉ちゃんもなかなかだなぁ」
そう言ってグイっと私を引き寄せ顔の間近で言葉を続けた。
「俺とイイ事しないか？」
「や・・・辞めてください」
そう言って男の身体をグイと引き離そうとしたが、力の差もありなかな離してもらえない。
「まぁまぁ、そう嫌がるなって・・・」
男はそう言うと嫌がる私を無理矢理路地裏に連れ込んだ。
マルコside
オヤジの縄張りであるこの島、フードヴァルテンに立ち寄るのは久しぶりであった。
予定では昼頃の上陸であったがそうそう予定通りにいくものでは無く、上陸出来たのは陽が傾き始めた頃であった。
久しぶりの陸を満喫しながら異常がないかを見て回る。
いつもなら隊員に任せる仕事だがこの日はなぜか自分で行った方が良い予感がしてそうすることにした。
島の人々もオヤジの上陸には歓迎ムードで温かく俺達を出迎えてくれた。
しばらく行くといつも立ち寄るバーの前で店主であるプリシラが心配そうに辺りを見回していた。
「よぅ、どうしたんだよぃ」
「マルコ隊長！！お久しぶりですね。お元気ですか？」
「よぃ、見ての通りだよぃ」
「ふふ、お元気そうで何よりです。」
「それより何かあったのかぃ？」
「えぇ、それがお遣いに行ってもらってるうちの子が戻って来なくて。いつもならもうとっくに戻ってるはずなのに・・・・」
「お前のしごきが辛すぎて逃げ出したんじゃないのかぃ？」
「そんな子じゃありません！！」
冗談交じりにそう言った俺に彼女は怒った表情でそう言った。
いつもはこんな冗談交わす余裕のある彼女を考えれば事態はよっぽど深刻だと判断した俺は探して来ると声を掛ける。
「本当ですか？助かります。ダルクさんの所にお遣いを頼んだのでそう遠くには行っては無いと思うんです。あの子に何かあったら私・・・・」
「心配すんなよぃ、すぐ戻るからとびっきりの酒を用意しといてくれよぃ」
「よろしくお願いしますね」
そう言って俺はそこで別れダルクの家の方へ足を向けた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗良咲(プロフ) - 猫さん» ありがとうございます。返信遅くなってすみません。とても励みになります！！これからもよろしくお願いします。 (2021年10月8日 23時) (
レス) id: 90730fcb24 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - この作品好きです!更新これからも頑張ってください!楽しみに待ってます! (2021年10月4日 20時) (レス) id: f024874d73 (このIDを非表示/違反報告)
紗良咲(プロフ) - ミィさん» ミィさん わぁぁぁ、本当にそう言って頂けて嬉しいです。頑張りますのでよろしくお願いします。 (2021年5月23日 22時) (レス) id: 90730fcb24 (このIDを非表示/違反報告)
ミィ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待っています！頑張って下さい！ (2021年5月20日 0時) (レス) id: 9ab59aac0a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紗良咲 | 作成日時：2021年5月8日 16時
